2025年度の花まるサマースクール、現場からのレポートをお届けします!
今回は、「秘密基地作りの国」のコースを引率した「バラ」のレポートです。
初日の朝、集合場所に集まった子どもたち。お互いが「はじめまして」の状態から始まりました。積極的に近くの子に話しかける子、「これからどのようなことが待っているのだろう」とわくわくした表情の子、少し不安そうにする子、おうちの人と離れることを少し寂しそうにする子……。一人ひとりがそれぞれの想いをもってこのサマースクールに参加していることが、ひしひしと伝わってきました。
どのような子も、バスに乗って出発し、10分も経つとすっかり笑顔に。「こんな基地を作りたい!」「基地はどんな場所で作るの?」と、これから始まることに胸を躍らせていました。
宿に到着し、お弁当を食べたら早速基地作りの森へ。天候が崩れたため、初日は「どこに自分たちの基地を作るのか」という場所決めと、基地作りに使いたい素材集めに取り組みました。子どもたちは「明日、ここに自分たちの基地ができあがるんだ!」と目を輝かせながら宿に戻りました。
そして2日目。基地の完成を目指し、朝食をとって早速森へ。子どもたちを見ていて素敵だなと思ったのは、「こうしたい!」「これをやってみたい!」そんな想いが随所にあふれていたことです。
大人が指示を出して動く、言われた通りにするのではなく、自由な発想で「やりたい」を実現していく姿には美しいものがあります。我々が「~しなさい」「~してはだめ」と言うことは少なからずあり、そうやって世のなかのルールを覚えていく側面はあります。一方で、そういったなかで、いつの間にか自分のやりたいことを表現しなくなってしまうケースもあり、そのバランスが難しいところ。このサマースクールでも、ルールとしてやってはいけないこと・絶対に守らないといけないことを伝えたうえで、「自分らしさ」を表現してもらえたらと願って子どもたちに言葉を届けてきました。
「自分はこうしたい!」がたくさん表現された秘密基地。こうした表現力は、ぜひこれからもずっと大切にしてほしいと思います。
2日目は、天候不順のため予定していた川遊びと魚つかみを中止とする場面もありました。「やりたかったのにできなかった」という悔しい思いが少なからずあったと思います。子どもたちには、山の天気は変わりやすいこと、また自然のことを十分にわかっていないと命を落とすこともあること、そして何より、元気な状態で家に帰ることの大切さを伝え、みんなで目の前の状況のなかで楽しみぬく方法を考え抜きました。
改めまして、サマースクールにご参加くださり誠にありがとうございました。
ぜひまたのご参加をお待ちしております。
2025年 夏
花まる学習会 バラ/榊原悠司
榊原悠司(さかきばらゆうし)/バラ
🌳花まる野外体験公式サイト
https://hanamaruyagai.jp/