【花まるサマースクール2025】ピカソ/坂田翔🌻サムライの国

【花まるサマースクール2025】ピカソ/坂田翔🌻サムライの国

2025年度の花まるサマースクール、現場からのレポートをお届けします!
今回は、「サムライの国」のコースを引率した「ピカソ」のレポートです。

 

⚔サムライの国⚔(タシロ軍)<

今回のタシロ軍のテーマは、「自分の心と向き合うこと」でした。行きのバスから帰りまで、子どもたちに繰り返しかけていた言葉です。


初日は、アイテム戦。好調な滑り出しで、戦績もなかなかのものだったのですが、くじ運にも左右され、最終的には「不利」に思えるアイテム数に落ち着きました。それでも、「不利じゃん!」「勝てないかもしれない」「アイテムがもっと欲しかった」と口にする子は、一人もいませんでした。むしろ、「俺たち強くなっているよね!?」「私は1人倒せたよ」「ピカソ(大将)を守れたよ」と、自分たちの戦いっぷりを誇らしく感じていました。どんなときでも自分の成長にフォーカスできている人は、どこまでも伸びていく人です。「ああ、この子たちは明日きっと…!」と、あえて先を言葉にはしませんでしたが、確かな良い予感がしていました。


2日目の天下統一戦は、全部で4戦でした。1戦目のアイテム戦、タシロ軍は不利な状況にもかかわらず、全軍引き分けという結果。粘り抜きました。そこから流れが変わり、タシロには勝利の気配が漂いはじめます。「逆境を跳ね返す」という感覚を、子どもたちは自分の体験で知っていったのでした。


2戦目。自分たちの作戦がどこまで通じるのかをとことん試しきり、生き残りに成功しました。3戦目の「子ども大将戦」は、大人が参加しない戦いです。子どもたちだけで守りと攻めを組み立て、見事にタシロ軍を守り切ることに成功しました。「戦場全体が見えるようになったよ!」と口々に言う子どもたちを、何度も頼もしく思いました。


最終戦。この時点でポイントはタシロがトップでしたが、すべての軍に逆転のチャンスがある状況。まさに「天下分け目の戦い」でした。トップであるタシロ軍はきっと両軍から狙われるだろう展開です。「もう、全員で最初から攻め込むのはどう? 全員が攻め。自分たちで、勝ちを取りに行こう」そう伝えると、子どもたちの目がさらに輝き、士気は最高潮となりました。そのときにはもう、「行けそうな自分」「やれそうな自分」という実感が、それぞれのなかに強く育っていたのだと思います。


開始の合図と同時に、「タシロ、行くぞーー!!」「おおおおーーー!!!」の声が戦場に響き、戦いは一気に展開しました。両軍に挟まれるという極限の状況になりつつも、タシロ軍は目標通り大将を討ち取り、天下統一を果たしたのでした。


2日間に渡り続いた戦いは、子どもたちにとってきっとヒリヒリするような時間だったはずです。でも彼らは、ずっと「自分の成長」に目を向けていました。だからこそ、あれほど真剣に、あれほど笑顔で、前を向いて戦い抜けたのだと思います。


「サムライの国」のコースは、勝負を通じて心を大きく成長させるコースです。結果としては「天下統一」となりましたが、勝って兜の緒を締めよ、本当の勝負は、彼らの人生として続いてきます。


自分の心と向き合うこと。自分の成長に、集中し続けること。仲間と協力すること。一緒に喜び合うこと、笑い合うこと。サムライ合戦を通じて学んだ大切なことは、この先の人生でも同じです。「いつでも、このサマースクールのことを思い出そう」表彰式の最後にそう伝えると、子どもたちは私と目を合わせたまま、力強い表情で頷いていました。


このサマースクールでの経験が、子どもたちの人生を支えるものになりますように。


保護者のみなさま、ご協力くださり本当にありがとうございました。おうちに帰ったばかりの子どもたちは、いつもの何倍も甘えん坊になるかもしれません。それもまた、頑張った証拠です。どうか彼らの頑張りを、たくさんたくさん認めてあげてくださいませ。保護者さまの「おかえり、頑張ったね」の一言で、子どもたちのサマースクールは完結します。


雪国スクールや来年のサマースクールで、さらに心が豊かに強くなった子どもたちと会えることを楽しみにしております。
改めまして、サマースクールへのご参加とご協力、誠にありがとうございました。


2025年 夏
花まる学習会 ピカソ/坂田翔

 

 

坂田翔(さかたしょう)/ピカソ

花まる学習会(東京東ブロック)

 

🌳花まる野外体験公式サイト
https://hanamaruyagai.jp/

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