無人島開拓記

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【無人島レポート】発明王現る

 必要は発明の母、とはよく言ったものだ。必要のあるところ、発明が生まれる。無人島でもそういうことがよくある。何しろ、電気もガスも水道もない場所だ。さまざまな場面で不便に出くわす。しかし、それが発明の種になる。「ないではなく、あるを見るべし」 […]

【無人島レポート】薪割りの健

 いつだったか、立派な孟宗竹が島に流れ着いた。10m近くはあろうかという大物である。広島の海に無数に浮かぶ牡蠣筏の一部が何かの拍子に壊れて流されてきたのだろう。浜辺にはさまざまなものが漂着するが、これはめったにない出物だぜ、ということでエッ […]

【無人島レポート-2023春-】船②

 広島を出て高速道路を2時間半。ようやく岡山の船着き場に到着すると「夢来丸」は陸に上がった状態で進水を待っていた。花まる丸より大きな船体。強いエンジン。閉め切れるキャビンに、標準装備のGPS。計器類はデジタルで表示される。花まる丸がゲームボ […]

【無人島レポート-2023春-】船①

 3月の早朝。閑散とした高速道路を突っ走り、私とカトパンは岡山の備前へ向かっていた。車外を流れていく寒々とした景色とは逆に、我々は期待で少し熱を帯びている。新しい船を取りに行くのだ。新しい船といっても「花まる丸」を乗り換えるわけではない。花 […]

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