【花まるサマースクール2025】ゆっけ/早乙女優介🌻川遊びの国

【花まるサマースクール2025】ゆっけ/早乙女優介🌻川遊びの国

2025年度の花まるサマースクール、現場からのレポートをお届けします!
今回は、「川遊びの国」のコースを引率した「ゆっけ」のレポートです。

 

🐡川遊びの国🌼

このたびは、花まるサマースクール「川遊びの国」へご参加いただき、誠にありがとうございました。


今回のサマースクールでは、川という自然のなかでたくさんの発見をしました。


水しぶきを上げながら全力で遊び、ひんやりとした感触に歓声をあげる「動」の遊び。一方で、不揃いの石たちを手に取り、その質感やバランスを感じながら、慎重に石を積み上げていく「静」の遊び。両者は対照的でありながら、どちらも子どもたちの「いま、この瞬間を全力で生きている姿」を映し出してくれました。


川の音に耳を澄ませ、石同士がぶつかる心地よい音を楽しみ、全身の力をふっと抜いてぷかぷかと浮かぶ。そんなふうにして、五感すべてを使いながら自然と一体になって遊ぶ時間は、子どもたちにとってかけがえのない体験となりました。


また、宿での生活のなかでも、子どもたちの成長を随所に感じました。たとえば、2日目の夜のこと。ふと見ると、誰に言われたわけでもないのに、トイレのスリッパがきれいに揃えられていました。「来たときよりも美しく」――花まるサマースクールでの合言葉を、自らの行動として体現していた子がいたのです。


そうした姿勢がひとり、またひとりと広がっていくなかで、子どもたちは互いに影響を与え合い、自然と高め合っていったように思います。


帰りの車窓から見える景色は、山や川、木々の緑といった自然の風景から、高い建物や道路、街のざわめきへと、ゆっくりと変わっていきます。その変化を感じながら、子どもたちの表情にも、どこか安心感がにじんでいるように見えます。思いきり遊びきった満足感と、家族のもとへ帰る喜びが、静かに心に広がっているのかもしれません。頭を寄せ合いながら眠りにつく姿に、そのすべてが表れていました。


この2泊3日、子どもたちはきっと、少しだけ背伸びをしていたはずです。いつもなら食べない苦手な食べ物にも挑戦したり、家ではつい甘えてしまう場面でも、自分で考えて動き、日常とは少し違う環境のなかで、自分の力を信じてやってみる、そんな経験を積み重ねてきました。


帰宅後に「サマースクールで何が楽しかった?」と尋ねると、「全部!」と曖昧な返事が返ってくるかもしれません。どれか一つを選べず「全部」と言いたくなるほど、濃く充実した時間を過ごした子どもたちの心をまるごと受け止めていただけますと幸いです。


そしてもし、おうちに帰ったあと、安心からくる疲れや甘えがどっと押し寄せるような様子が見られたら、そのときは、どうかぎゅっと抱きしめて、「よく頑張ったね」と声をかけてあげてください。


この2泊3日が、子どもたちの心のどこかに、いつかふと思い出すような、あたたかい確かな人生の1ピースとして刻まれていくことを願っています。


2025年 夏
花まる学習会 ゆっけ/早乙女優介

 

 

早乙女優介(さおとめゆうすけ)/ゆっけ

花まる学習会(東京東ブロック)

 

🌳花まる野外体験公式サイト
https://hanamaruyagai.jp/

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