読書の旅コラム

【読書の旅コラム❽】『「泣ける話」を押しつけないで』平沼純 2021年10月

 以前、ある教育雑誌のインタビューで小学生にすすめる本を紹介した際、「子どもに命の大切さを教えられる本をお願いします。できれば、感動的な泣けるタイプの話で―――」と言われたことがありました。  正直なところ、この言葉にはかなり違和感を覚えま […]

【読書の旅コラム❼】『読書と実体験の往復が大切』平沼純 2021年9月

 「うちの子、小さい頃から車とか電車が大好きだったんです。それで、『ずかん・じどうしゃ』とか『はたらくじどうしゃ』なんかはもうすり切れるまで読んでいて―――。道を歩いていて近くを車が通ると、指をさして大喜びで叫んでましたね」  いまでも車や […]

【読書の旅コラム❻】『子どもの本で「グルーミング」の時間を』平沼純 2021年7月

 昨年からの世界的なコロナ禍以降、私たちの生活はあらゆる面で大きく様変わりしてしまいました。しかしそれと同時に、家の中で家族と過ごす時間も増え、「自分にとって家とは何か」「子どもと過ごす時間はどうあるべきか」など、少し立ち止まって考えるよう […]

【読書の旅コラム❺】『考えぬかれた本こそが「良い本」』平沼純 2021年6月

 子どもたちのために本をつくるときにこそ、なににもまして、洗練された美意識と最高の技術と入念な心配りが必要とされる。残念ながら、このことはこれまでなおざりにされてきた。まるで、子どもにはつまらないガラクタもので充分だとでもいうように。なんと […]

【読書の旅コラム❹】『「おやつの本」よりも「ご飯の本」を〈後編〉』平沼純 2021年5月

■「ベストセラー」よりも「ロングセラー」を  概して、売れている「ベストセラー」よりも、ときを越えて読み継がれてきた「ロングセラー」に良書が多いというのはたしかです。時代を越えても途切れることなく読み継がれてきたということは、それだけ物語と […]

【読書の旅コラム❸】『「おやつの本」よりも「ご飯の本」を〈前編〉』平沼純 2021年4月

 何事も、「良いこと」と「悪いこと」の明確な線引きは難しいものです。それは本についても同じで、「どれが良い本で、どれが悪い本なのか」という問いにきっぱりと答えるのは、非常に困難であります。  そもそも論として、世の中に絶対的な「良書」と「悪 […]

【読書の旅コラム❷】『読書はそれ自体が「目的」』平沼純 2021年3月

 これまで私が見てきた教え子のなかで、いわゆる「学力が高い」と感じる子の多くは、本を読むことが苦になっていませんでした。なかには、3~4年生の段階で、エンデやケストナー、ヴェルヌなど名だたる古典を読み漁り、有名私立中学受験を難なく突破したよ […]

【読書の旅コラム❶】『読書体験がもたらすもの』平沼純 2021年2月

「まだこんな本読んでるの?これだと絵ばっかりだから、もっと字が多いのにしたら?」 「あなたはもう小学生になったんだから、絵本は卒業ね」 「途中でやめるの?一度読み始めたんだから、最後まで読みなさい」 「読み終わったの?じゃあ、どんな話で、ど […]