2024年度の春の外遊び王国、現場からのレポートをお届けします!
今回は、「春の外遊び王国 」(2泊3日)のコースを引率した「おさる」のレポートです。
このたびは「春の外遊び王国」にご参加いただき誠にありがとうございました。また、この日を迎えるためのご家庭でのご準備、子どもたちの背中を押してくださったこと、本当にありがとうございました。
■1日目
これから始まる3日間に、期待と不安が入り混じった表情で集合した子どもたち。バスに乗り込むと、花まる野外体験恒例のレク「名前覚えゲーム」や「リーダー紹介タイム」が始まり、楽しみにしていたおやつを頬張りながら、自然と打ち解けていきました。バス内には次第に明るい声が響き渡り、初めは緊張していた子も、すっかりリラックスした様子でした。
宿に到着後、愛情たっぷりのおいしいお弁当を食べたら、全員で紙飛行機づくりに挑戦。完成した紙飛行機をグラウンドで思いきり飛ばし、鎧岳をバックに集合写真を撮りました。 その後は、赤団(団長キーマ)、青団(団長おさる)、黄団(団長ぷーさん)の3つの団に分かれ、巨大紙飛行機づくりと応援合戦の振り付けを考える時間です。体よりも大きな模造紙3枚を使って作る巨大紙飛行機。もちろん、一人の力では模造紙同士を貼り合わせることも、折ることもできません。班の仲間とアイデアを出し合いながら、「支える」「折り目をつける」「切る」「装飾する」など、それぞれが自分にできることを考え、力を合わせて、世界に一つだけのオリジナル巨大紙飛行機を完成させました。設計から作成まで、わずか30分。子どもたちの創造力とチームワークには驚かされました。
次に、応援合戦の振り付けづくり。まずは、応援団長・副団長・選手宣誓をするメンバーを決めましたが、ここでも単純にじゃんけんで決めるのではなく、話し合いやオーディション形式の投票など、全員が結果に納得できる方法を採用。そうしたことで、惜しくも選ばれなかった子どもたちも、ふてくされることなく、仲間を大きな声と動きで盛り上げ、笑顔で取り組んでいました。
約2時間で、巨大紙飛行機と応援合戦の振り付けをゼロから作り上げた子どもたち。夜の活動では、その勢いのまま一人ひとりの意気込みと名前を刻んだ横断幕を作成しました。果たして、2日目の運動会の結果は――!?
■2日目
運動会の幕開けは「巨大紙飛行機飛ばし」。各班が協力して作り上げた紙飛行機を飛ばし、どこまで飛ぶかを競いました。1回目はなかなか思うように飛ばせず苦戦する班もありましたが、2回目の挑戦では飛ばし方を工夫し、黄団が最も遠くまで飛ばすことに成功! その結果、黄団が1位となり、勢いに乗って運動会が始まりました。その後、午後の本番に向けて大縄や応援合戦、リレーの練習をおこない、各団とも作戦を立てたり動きを確認したりしながら、チームワークを高めていきました。
そして迎えた午後の部。最初の種目は、運動会を盛り上げる「応援合戦」。どの団も気合い十分で、全力のパフォーマンスを披露しました。黄団は笛を使わず、かけ声と体全体を使ったダイナミックな動きで力強い応援。ホール中に響き渡る声と息の合った動きに、会場の熱気が高まりました。赤団は、全員が同じ動きをするのではなく、前後で異なる振り付けをしたり、2人組パートやフォーメーションチェンジがあったりと、団結力の高さでほかの団を魅了しました。
青団は、花まるの授業で取り組んでいる「いえい!」や「できた!」、「キューブキューブ」や「パターンメーカー」のポーズを組み込んだユニークな振り付けで、楽しさと一体感のある応援を披露。ほかの団のメンバーも思わず手拍子をするほどの盛り上がりでした。続く「大縄跳び」では、団結力と持久力が試されました。最初はなかなかリズムが合わず、思うように回数が伸びなかったチームも、声をかけ合いながら少しずつコツをつかみ、跳ぶ回数を増やしていきました。跳び終えた子どもたちは、達成感に満ちた表情を見せていました。 そして運動会の最後を飾ったのは「全員リレー」。午前中の練習の成果も発揮され、どの団もバトンをしっかりつないで力いっぱい走りました。それぞれが自分の持ち場で精一杯の力を出し切り、最後まで一生懸命走り抜きました。
すべての競技が終了し、結果発表へ。途中、何度か点数の逆転が起こる接戦となりましたが、最終的に優勝は黄団! 接戦を繰り広げた赤団が2位、最後まで全力を尽くした青団が3位という結果となりました。優勝が決まった瞬間、黄団のメンバーは歓声を上げて喜びを分かち合い、ほかの団からも健闘を称える拍手が送られました。応援で団の士気を高め、大縄で協力し合い、リレーで最後まで走り抜いた今回の運動会。仲間とともに全力で挑んだこの経験は、子どもたちにとって忘れられない思い出になったことでしょう。
■最後に
たった3日、いつもと違う環境で過ごすだけで子どもたちはぐんと成長します。目に見える成長もあれば、気づかないほどの小さな成長の芽が出た子もいます。私が一番大切だと思うのは、この小さな成長の芽です。帰宅後は3日間遊び疲れていてあまり話さないかもしれません。「楽しかった」としか言わないかもしれません。そんな子どもたちの小さな成長の芽を見つけ、ご家庭で育ててくださいますと幸いです。
2025年 春
花まる学習会 おさる/野田一樹
野田一樹(のだいつき)/おさる
写真館
<冬の外遊び王国>





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