4月・卯月|環境の変化に負けない体づくり

4月・卯月|環境の変化に負けない体づくり

はじめまして!フードコーディネーターの江口恵子です。
このページでは、季節のめぐりや旬のものを親子で楽しみ、学びを深められるような情報をお届けします。

子どもはもちろん、大人でさえも、未だかつて経験したことのない今の状況に、やり場のない不安やストレスを抱える親御さん、お子さまも少なくないと思います。
慣れない環境、今までとはまったく異なる時間の流れの中で「いつもと同じ」「いままでと同じ」安心感は得にくいかもしれません。
そんなときにおすすめしたいのが、「お味噌汁」です。

お味噌汁は「日本が誇るべき食文化」だなと私は常々思っているので、春に限らず、年中食べてもらいたいものです。

ですが、特に春先の不安定になりがちなときにこそ、お味噌汁をおすすめします。
塩味が強いもの、長時間かけて発酵させたものには、どこかほっとするような、安定の効能があるようです。気持ちや体調のバランスが崩れやすい春にこそ、お味噌やお醤油を意識して摂りたいですね。

「ほっとする」「地に足がつく感じがする」「安心する味」「リセットできる」お味噌汁はいろいろなイメージがありますが、季節の野菜を使ってつくるお味噌は「自分を取り戻せる料理」だと思います。

特別な素材を使ったり、特別な調理をしたりしなくても、いつものお母さんの味、家の味が、心と体に染みわたります。励ましの言葉の何倍も、お母さんのつくるお味噌汁のパワーの方が勝ることもあるかもしれません。
そう思うと、お味噌汁は親にとっては大切なかわいいわが子への「思い」を伝えることができる料理かもしれませんね。

たかがお味噌汁、されどお味噌汁。
家族の笑顔と健康維持のためにも、「わが家のお味噌汁」を食卓の中心に置いてみてはいかがでしょうか。

★食のプロからのアドバイス★

おいしいお味噌汁のコツは出汁

カツオや昆布の出汁も悪くはないのですが、 煮干しの出汁もおいしいですよ。簡単で手間が掛からず、おいしくてお味噌との相性も抜群です。

煮干しは最低でも30 分はお水に浸しておきましょう。
朝ごはん用なら、 夜寝る前にお鍋にお水と煮干しを入れておいてOK。
夜ごはん用なら、朝で出かける前にお水につけておいてもOK です。
ただし、室温が上がる時期は冷蔵庫で水出しにしてください。
麦茶などを入れるガラスポットなどにお水と煮干しを入れて。
水500cc に対して煮干し8~10gが目安です。

水から火にかけ、沸騰したら煮干しは取り出し、好みの野菜や豆腐などの具を加えて、火が通ったら火を止めて味噌をときます。
わかめやねぎの小口切りも、 火を止めてから加えた方がクタクタにならずおいしいですよ。


著者|江口 恵子

江口 恵子 フードスタイリスト・料理家。心も体も健やかな気持ちのいい暮らしは、日々のごはんからはじまる。そんな想いから、おいしさと作りやすさを追求したレシピで料理教室のレッスンを行っている。雑誌やWEB、広告でのレシピ提案やスタイリング、企業やメーカーのレシピ開発などにも携わる。著書に『作って伝える郷土ほっこりおやつ』(赤ちゃんとママ社)『子どもと一緒に季節の食しごと』(マイナビ出版)ほか。

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