12月師走|小豆粥の赤い色で邪気を払おう!

12月師走|小豆粥の赤い色で邪気を払おう!

 大晦日にお正月。年越しは、日本人にとって特別な行事ですよね。そして、私が1年で一番日本食の知恵や豊かさを感じるのもこの時期です。

 おせち料理にお雑煮と、地域ごとの特色が色濃く出る食べ物がいろいろあり、食べ物の云われや、地域によっての違いを知ると、地域の特産物は気候風土や歴史ともとても密接で興味深いものばかりです。ぜひそんなお話を子どもたちとしてみてください。

 特に興味深いのはお雑煮で、地域によって味や素材はもちろん、お餅の形さえも違うのはとてもおもしろいな、と思います。そして、両親の出身地が違うと、お互いの地域の特徴がミックスされた○○家のお雑煮になっていることもあって、そこもまたおもしろく、なんだかとても微笑ましく感じます。

 大晦日、そしてお正月の三が日を過ぎると、1月7日~11日(地域によって違います)で鏡開きがあり、1月15日は小正月です。関東と関西で松の内にも差がありますが、全国的にはこの小正月でお正月は一旦終わりということになります。

 小正月は、無病息災・五穀豊穣を祈願する行事で、小豆粥を食べるのが習わしです。昔から、赤い色は、邪気(病気や災害など)を払うとされているため、赤い色の小豆をこの日に食べて、1年の健康祈願と豊作を願ったのです。
 鏡開きのときには、ぜんざいやお汁粉を食べることが多いと思いますが、1月15日には、ぜひ家族で小豆粥を食べて、無病息災を一緒に願ってみてください。

★食のプロからのアドバイス★

おうちでチャレンジ!
小豆粥

米……………1合
小豆…………大さじ2
水……………1L+200cc
塩……………ひとつまみ

①鍋に洗った小豆と水を入れて火にかける。沸騰したら弱火にして
20分茹でる。
② ①に洗ったお米と塩、水200ccをさらに加え、強火にする。
沸騰したら弱火にして15~20分、お米が柔らかいおかゆ状に
なるまで煮る。


著者|江口 恵子

江口 恵子 フードスタイリスト・料理家。心も体も健やかな気持ちのいい暮らしは、日々のごはんからはじまる。そんな想いから、おいしさと作りやすさを追求したレシピで料理教室のレッスンを行っている。雑誌やWEB、広告でのレシピ提案やスタイリング、企業やメーカーのレシピ開発などにも携わる。著書に『作って伝える郷土ほっこりおやつ』(赤ちゃんとママ社)『子どもと一緒に季節の食しごと』(マイナビ出版)ほか。

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