9月長月|中秋の名月、秋の実りにおいしく感謝!

9月長月|中秋の名月、秋の実りにおいしく感謝!

 残暑がまだまだ厳しい9月ですが、朝晩の風は涼しく秋の香りがしています。
「秋の香りって?」
実際に何か香りがするわけではないのですが、いつもの道を歩いているふとした瞬間にふいてきた風や、開けた窓から部屋の中に入ってきた風が、少しひんやり冷たく感じ、夏のエネルギーに満ちた空気と違う、少し密度が軽くなったような空気感から、私は毎年秋の香りを感じます。

 秋と言えば、実りの秋。
新米、ほっくり甘いお芋類など、冬に備えて甘味のある食材がおいしく実りますが、この秋の実りを祝い、感謝する習わしが、お月見です。

 2020年、今年の十五夜・中秋の名月は10月1日。
中秋の名月は、芋名月とも呼ばれ、お月見団子だけではなく、ふかした里芋も一緒にお供えしますが、この「ふかした里芋」がすごく美味しいのです。
皮ごとふかした里芋の皮を自分で剥いて、塩や醤油をちょっぴりつけて食べると、何とも言えない素朴で、でもとっても滋味深い味。
お月見団子も良いですが、今年はぜひ里芋を一緒にお供えして、お子さまと一緒に味わってみてください。

 ちなみに!
今年の十五夜は10月1日、10月29日が十三夜になります。
お月見は十五夜と十三夜の両方を愛でましょう。
どちらか片方を忘れると「片見月」と言って、縁起が悪いとされています。

 縁起はさておき、お子さまと一緒に月を見上げる時間もなかなか良いものですよ。

★食のプロからのアドバイス★

おうちでチャレンジ!
お月見団子

もち粉…………150g
上新粉…………50g
上白糖…………30g
熱湯……………100cc
黄な粉…………適量

①ボールに砂糖と粉類を入れてよく混ぜる。
②分量の熱湯を注ぎ、菜箸の後ろ側(太い方)をぐるぐると回して
 かき混ぜる。粉っぽさがなくなってきたら、手でしっかりと捏ね
 る。15等分して丸め沸騰したお湯でで茹で、浮き上がってきたら
 冷水にとって冷ます。
③ざるにあげて水気を切り、器に盛り付けて黄な粉をまぶす。

ポイント
十五夜には15等分、
十三夜には13等分してくださいね。


著者|江口 恵子

江口 恵子 フードスタイリスト・料理家。心も体も健やかな気持ちのいい暮らしは、日々のごはんからはじまる。そんな想いから、おいしさと作りやすさを追求したレシピで料理教室のレッスンを行っている。雑誌やWEB、広告でのレシピ提案やスタイリング、企業やメーカーのレシピ開発などにも携わる。著書に『作って伝える郷土ほっこりおやつ』(赤ちゃんとママ社)『子どもと一緒に季節の食しごと』(マイナビ出版)ほか。

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