2025年度の花まるサマースクール、現場からのレポートをお届けします!
今回は、「秘密基地作りの国」のコースを引率した「ライガー」のレポートです。
「何だか楽しそうだったから!」「建築が好きだから!」「友達と何かを作りたかったから!」 それぞれの思いを抱えて集った子どもたち。行きのバスから仲間の名前を呼び合い、どういう基地にしようか相談する姿がありました。
宿へ到着してお弁当を食べると、早速基地作りへ。「これ、運べるかな?」と自分の背丈よりも長く、両手でなければ抱えきれないような枝を、仲間とともに「よいしょ、よいしょ!」と運びます。「この枝も使えるかな?」「こんな壁ができたよ!」「そっちに運ぼうよ!」と、自然と声をかけあいます。ロープを張って、枝を立てていくと、みるみるうちに基地の壁ができていきました。
2日目の午前は、いよいよ基地の仕上げへ。鎌の使い方を教わり、草を刈る子どもたちもたくさんいました。刈った草は基地の壁にかけたり、入口を飾ったり……枝や土の茶色に草の緑が加わると、一気に雰囲気が変わります。基地のなかに入って、壁の隙間から「何人も入れるよ~!」と言う表情は誇らしげでした。
基地が仕上がってくると、興味の幅がさらに広がります。ロープでブランコを作る子、一心に土を掘り草を被せて……そう、落とし穴を作る子たちも出てきます。ニヤニヤする子たちの「ライガー、こっちに来て!」に誘われて行ってみると、「あぁ~!」と見事に穴に落とされました。「やった~! 次はほかの班のリーダーを呼ぼうよ!」と、続々に穴に落としては、ガッツポーズが飛び出しました。基地はもちろん、ブランコ、落とし穴と、「森全体が僕らの秘密基地!」と言わんばかりに、大自然をフルに体感していました。
2日目午後の川遊びの頃には、子どもたちともリーダーたちとも、すっかり信頼関係ができた子どもたち。班の枠を超えて、キャーキャーと冷たい水をかけあう姿がありました。
基地作りに正解はありません。そのぶん、子どもたちの「やってみたい!」「やってみよう!」があふれ出し、仲間と力を合わせて形にできます。自分の気持ちのままに、挑戦した、できた! という経験は、子どもたちの心に残り、これからの彼らが生きていく一つの支えになると思います。
改めまして、このたびはサマースクールにご参加いただきまして、誠にありがとうございました。 またのご参加を、お待ちしております。
2025年 夏
花まる学習会 ライガー/新井征太郎
新井征太郎(あらいせいたろう)/ライガー
🌳花まる野外体験公式サイト
https://hanamaruyagai.jp/