2025年度の花まるサマースクール、現場からのレポートをお届けします!
今回は、「サムライの国」のコースを引率した「ウッキー」のレポートです。
行きのバスでは、いろいろな話やレクリエーションを楽しみながらチームワークを高めました。特に重要なのは、“聞く”姿勢です。「たとえ目が合っていたとしても、別のことをしていたり、別のことを考えていたりすると大事なことは入ってきません。逆に、心を向けて聞くことで、大事なことをちゃんと掴める人になる」そんな話をしました。サマースクールでは、たっぷり遊ぶ時間を確保するために分刻みで行動します。この2泊3日、子どもたちはよく話を聞いて、テキパキ行動できていたと思います。また、時間への意識についても成長を感じました。合言葉は「15分前!」 各自の準備をする際に、集合時間の15分前には部屋を出ようとチャレンジしました。遊ぶ時間は自分たちでつくる! という意識が素晴らしかったです。トイレのスリッパはいつ見ても揃っていて、当たり前のように子どもたちが揃えていたのも印象的でした。まわりの子たちに「トイレ出るとき、スリッパを揃えてね」と声をかけ合う子どもたちの姿にグッときました。「サムライが強い軍は、ものを大切にする」この精神が宿でも発揮されているように感じました。
なにより、今回のサムライ合戦におけるコテージ軍らしさは、「前向きな言葉」です。サムライ合戦では、勝つこともあれば、負けることもある。天下統一が勝ちだとしたら、むしろ負けることもたくさん経験するのがサムライ合戦です。今回のコテージ軍は、アイテム戦の後半で挟み撃ちにあい、敗れてしまう場面が何度かありました。しかし、そのたびに「大丈夫だよ!」「次、頑張ろう!」という声がたくさん聞こえてきます。大将がやられたら負けというルールのため、負けるとき=大将である私の紙風船が割られるときなのです。申し訳なさいっぱいで「ごめんなさい」と言うと、拍手をしながら「まだまだこれから!」など、子どもたちの力強い言葉に何度も救われました。これは、私一人が経験したものではなく、多くの子が今回経験したことではないでしょうか。サムライ合戦は一人で戦うものではなく、みんなで一緒に戦うものと言われる所以はここにあると私は思っています。この先、子どもたちが成長するにつれて、うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあると思うのです。なかなか越えられない壁が立ちはだかったとき、サムライで感じた仲間の力をまた思い出してほしい。そして、近くにいる仲間がうまくいかない状況にあるとき、今回のように前向きな声かけをすることができたら、目の前の景色はどんどん変わっていくことでしょう。
帰りのバスでは、「楽しかった」「また来たい」そんな声をたくさんもらいました。花まるの野外体験は、それぞれのコースに濃い特徴があり、また、たとえ同じコースでも、一期一会の出会いがあります。何度もはじめましての環境に飛び込み、「楽しかった!」「また来たい」という気持ちになれれば、この世のなかはおもしろいことであふれていることに気づくのではと思います。今回出会えた子どもたちのこれからが楽しみで仕方ありません。
心からまたのご参加お待ちしております。遊び尽くす豊かな経験、そして、魅力的なリーダーや仲間たちにまた出会いにきてください。 またみなさまと会えることを楽しみにしております。本当にありがとうございました。
2025年 夏
花まる学習会 ウッキー/臼杵允彦
臼杵允彦(うすきまさひこ)/ウッキー
🌳花まる野外体験公式サイト
https://hanamaruyagai.jp/