2024年度の花まるサマースクール、現場からのレポートをお届けします!
今回は、「小学生の(中学生も)1泊花まるサマースクール」のコースを引率した「おさる」のレポートです。
期待と不安が入り混じった表情で集合した子どもたちでしたが、これからともに過ごす仲間と親睦を深め、笑顔になるまでにそう時間はかかりませんでした。バスで宿へ向かいながら数々のレクリエーションを全員で楽しむうちに、あっという間に到着。バスを降りる頃には班のメンバーはもちろん、班の垣根を越えて名前を呼び合う姿が印象的でした。早々に友だちができて楽しそうにしている子もいれば、緊張と恥ずかしさからまわりの子と上手くかかわれない子もいます。2日間の共同生活を通して少しずつ打ち解け自分を出せるようになっていく姿や、まわりの子がうまく引き出してあげようと試行錯誤する姿から、一人ひとりの成長を感じた2日間でした。
バスのなかで子どもたちには「小さなことでいいから挑戦しよう!」と伝えていました。布団敷きや食器の片付け、荷物の整理など、毎日の生活で欠かせないことでも、お父さんやお母さんがやってくれていて意外と自分1人でやったことはないという子が多くいました。そういった日々の当たり前に自分の力で挑戦してみることで「あれれ、意外と大変だ」と気づいた様子。親元を離れて過ごすことでわかったことやできるようになったことがたくさんありました。
1日目のメインイベント「サムライ合戦」では、初心者が多いにもかかわらず、白熱した戦いが繰り広げられました。はじめは戦術などお構いなしにそれぞれが戦場を自由に駆け回っていましたが、合戦を重ねるごとにチームで動くことの大切さに気づき、声をかけ合い作戦を練って戦う姿が見られました。また、戦うことが怖くてなかなか前に出られなかった子たちも、徐々に戦いに慣れていき、積極的に戦っていました。「もっとこうしてみたい!」「想像していたよりもおもしろいな!」と心が動いたときにはもう夢中。心が動けば体もすぐに動き出す、子どもたちの素直な姿が何度も見られた時間でした。「次はもっと広いところでやってみたいな!」という子もいました。
2日目のメインイベントは「草原遊び」。特別な遊び道具がなくても、そこにあるもので工夫して遊べるのが、子どもたちのすごいところです。私たちから伝えたことは、「さぁ! いまからこの草原で遊ぶぞ~!」のみ。開始の合図とともに、興味の赴くままに駆け出す子どもたち。大きな木を目印にして「だるまさんが転んだ」をしたり、木や石を障害物にして鬼ごっこをしたり、笹の葉で舟を作って小川で流したりと、自然を活用して遊ぶ姿が見られました。夢中になって生き物探しをしていた子たちのなかには、都会ではあまり見ることのできない青い尻尾をしたトカゲ(ニホントカゲ)を見つけた子も。最初はなかなか捕まえることができませんでしたが、次の動きを予測できるようになると、先回りして捕獲率を上げていきました。遊びからも学び、成長していく子どもたちでした。
たった2日、いつもと違う環境で過ごすだけで、子どもたちはぐんと成長します。目に見える成長もあれば、気づかないほどの小さな成長の芽も。ぜひご家庭でたっぷり認めていただければと思います。
改めまして、サマースクールへのご参加、誠にありがとうございました。
2024年 夏
花まる学習会 おさる/野田一樹
野田一樹(のだいつき)/おさる
🌳花まる野外体験公式サイト
https://hanamaruyagai.jp/