2023年度の花まるサマースクール、現場からのレポートをお届けします!
今回は、「サムライの国」のコースを引率した「ピカソ」のレポートです。
1日目、コテージ軍は勝利の喜びを味わうところから始まりました。ここで油断せず、集中し続けよう。そう伝えて臨んだ2試合目以降、両者生き残りの引き分けはあれど、コテージ軍がマイン軍の風船を割ることはありませんでした。理由は一つ、相手も本気だったのです。必死のぶつかり合いの末に、自分のなかの恐怖心に打ち勝った人のみが、守備の線を超えて大将に届きます。コテージ軍が強くなるためには、みんながそれぞれ「自分との戦い」に勝つ必要があると、初日の合戦を経て思いました。
それから子どもたちは宿で私を見つけるたびに、自分の考えた戦略をぶつけてきました。さらに子どもたちは、翌日の勝利だけをまっすぐ見て、自主的に仲間を集めて議論していました。気持ちは極めて前向き。勝ちの匂いがしました。
翌日、天下統一戦の日。逆境からの始まりでした。そんな状況でも幸せになれる道を探し続けることが、これから先の人生でもきっと活きると信じて、「最初から全員で相手大将に攻め込む」という超攻撃的な戦略を提案しました。みんな、顔が変わりました。奇策ですが、子どもたちの意見を聞いていくなかで、これが一番彼ららしい打開策だと、そう思ったのです。「やってみよう!」「それしかない!」と子どもたちは希望に満ちた顔で言っていました。「負けてもいいや」ではない真剣勝負の世界に全員を連れて行きたくて、私も本気でした。
天下統一戦初戦、惜しくも負けるのですが、コテージ軍の士気はひたすら上がっていきます。2回戦目はコテージの子どもがマイン軍大将の風船を割る大活躍で、接戦ながら天下統一はすぐ目の前にありました。
最後の子ども大将戦で勝負は決します。マイン軍の勝利でした。コテージの子どもたちには色々な気持ちが生まれたでしょう。ただ、ある子が言った「俺たち成長したよね!」という言葉は、みんな同じく共有できる、ひとつの真実でした。
最終日、目覚めた子どもたちを見ると、なんだか一皮むけたいい顔をしています。心のかっこいいサムライになっています。 本気だからこそ味わえる気持ちとたくさん向き合ったこのサマースクールの経験が、子どもたちの人生を豊かにしていくことを、心から願っています。
ぜひ、この2泊3日の挑戦をおうちでもたくさん認めてあげてください!おうちの人に「よく頑張ったね」と受け入れてもらうことでサマースクールは完結します!どうぞよろしくお願いいたします! 本当にありがとうございました。
2023年 夏
花まる学習会 ピカソ/坂田翔
坂田翔(さかたしょう)/ピカソ
花まる学習会(東京東ブロック)
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https://hanamaruyagai.jp/