【花まるコラム】『努力し続けるということ 』廣木冴香

【花まるコラム】『努力し続けるということ 』廣木冴香

 先日、小学生コースで花まる漢字テストを返却しました。今年度最後ということもあり、ノートにびっしり漢字練習をするなど、それぞれが漢字テストに向けて頑張っていました。

 特に今回、気合が入っていたのは3年生のKくん。彼は前回の花まる漢字テストで94点をとっています。しかし、前回のテスト返却で彼の口からこぼれたのは喜びの声ではなく、「あともう少しで特待合格だったのに…」という悔しげな声でした。花まる漢字テストでは、96点以上をとると、合格の一つ上、特待合格となり、合格よりも大きい賞状をもらうことができます。その賞状をもらうために、Kくんは漢字テストの1か月前からコツコツ練習を頑張っていました。テストが返ってきて、特待合格を取れなかった悔しさから涙目になるKくん。しかし、涙をぐっとこらえて「次は絶対特待合格!」と宣言しました。

 次の週、教室に入ってくると「〇〇先生、漢字練習してきた!」とノートを1冊渡してくれました。中を見てみると、彼はすべてのページにびっしりと漢字練習をしていました。「たくさん練習してきたんだね!頑張っているね!」と声をかけると、「だって特待合格目指しているから!」と言いました。Kくんは、この日から今回の花まる漢字テストの日まで一度も欠かさずに毎日漢字練習をし続けました。練習をして、自分でテストをして、また練習をして…。それを続けていくうちに、「一番覚えるやり方を見つけた!」と自分なりの練習方法を見つけていました。

 そして花まる漢字テスト返却日、「今日テスト返ってくるよね!どうだったかな」と少し緊張した様子のKくん。返却の時間になると、祈るように目を瞑って手を組んでいました。「Kくん、おめでとう!」とテストを返すと、「100点!やった!嬉しい!見て!」と近くにいた講師にも答案用紙を見せに行き、喜ぶKくん。「頑張ってよかった…!」と嬉しそうに呟いていました。Kくんのすごいところは、前回の悔しさをばねにして、目標に向かって努力し続けたところです。「絶対に特待合格をとりたい!」という目標と、それに対する強い気持ちがあったからこそ、ここまで頑張れたのだと思います。

 夢や目標に向かって努力し続けられる人は、常に輝いています。子どもたちにはそんな魅力的な人になってほしいと心から思います。子どもたちが夢中になれるものや、目標を見つけられるよう、教室でも引き続きサポートしてまいります。

アノネ音楽教室 廣木冴香(2021年)


*・*・*花まる教室長コラム*・*・*

それぞれの教室長が、子どもたちとの日々のかかわりのなかでの気づきや思いをまとめたものです。毎月末に発行している花まるだよりとともに、会員の皆様にお渡ししています。

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