短時間でOK!働くお母さんが子どもに愛情を伝えるコツ

短時間でOK!働くお母さんが子どもに愛情を伝えるコツ

お母さんが働いていたら子どもは愛情不足になるの?

「早くして!」
今日は何回この言葉を言っただろう?
働くお母さんの育児は時間との勝負。
「もっとおおらかになりたい」
「もっと愛情を伝えたい」
でもでもやっぱり時間が足りない…。
だったら工夫するしかない!

今回は、短時間でもできる、子どもに愛情を伝えるコツをご紹介します。

「早くして!」と子どもをせかすことは『悪』ではない

育児には”母親のおおらかさ”が大事とわかってはいても、実際はいつもイライラしてしまう、というのが現実でしょう。
働くお母さんには、やらねばならぬことが山ほどあるからです。
ときには、子どもをせきたてることも避けられません。

そして、時間に追われるあまり、「早くして!」という言葉を言いすぎることを気に病むお母さんも数多くいます。

確かに、母のイライラとともに言われる「早くして!」に子どもはげんなりします。
しかし一方で、私に言わせると、「遅いのも個性」として済ませ、放任するのも罪深いのです。

テキパキ感は大人になっても大切。
すべてにぐずぐずしていたら、「とろい」と烙印を押されて、現実の日本社会では通用しない人になってしまいます。
小さいころから、必要なときに行動のスピードを早くしてあげることはとても重要です。
つまり、子どもが将来困らないように、「スピードアップ」と場面場面で言い続けることは、子どもにとって「善」なのです。

だたしポイントは、今必要な、目の前のことだけに限って「早く!」と冷静に何度でも言うこと
段々ヒートアップして「早くして!」「大体あなたはいつもね……」と続けるのはやめましょう。
子どもは一足飛びには、働くお母さんの望むスピードにならないのです。

鉄則は「短くてよい、濃い、毎日、まんべんなくひとりずつに」

「時間がない」悩みの中には、「子どもと向き合う時間を取れなくて……」という悩みも含まれます。

ひと昔前、「鍵っ子は危ない」とテレビ・コメンテーターが言う時代がありました。
「3歳児神話」もいまだに根強く、多くのお母さんが気にするようです。
しかし、引きこもりの子の研究をしていると、鍵っ子は、「むしろ健全に育っている」というのが結論です。

子どもは、意外と時間泥棒です。
子どもの「もう1回やって、やって、やって……」に丁寧に応えていると、無限ループにはまりこみます。

働くお母さんは、付き合ってあげられないことを気に病むところでしょうが、共に過ごす時間の長さが愛情の深さではありません。

私は、実は「愛情は頻度」だと思っています。

1日5分、もしくは3分でもいいので、ぎゅっと抱きしめる(できればベロベロ舐めるくらいの勢いで)。
身体がくっつくと安心だし、愛情が伝わるのが動物なのです。
人間はスキンシップがないと、生きてはいけない生き物ですから。

自分としっかりと向き合ってくれるその1日5分があれば、残りの23時間55分は自分で頑張るのが子どもです。

一方で、「忘れられる」のは、子どもにとって一番きついこと。
10代で心を病み、とうとう社会に出ていけなかった子たちは、こんな言葉を残しています。

「お母さんは、妹の名前は呼ぶのに、私の名前を呼ばない日があった」
「『ケーキを買ってきたよ』と言うときに母が向ける視線の先には、いつも弟がいた」

子どもは、愛情に敏感です。
お母さんの「こっちがかわいい」の気持ちがにじみ出る目線や行動は見逃しません。

短くてよい、濃い、毎日、まんべんなくひとりずつに」が鉄則なのです。

わが子が喜ぶ「ひとりっ子作戦」

子どもに愛情を伝える具体的な方法として、毎朝5分、膝にのせながら昨日あったことを報告させるのもいいですね。
「はい、今日はここまで~」と、途中で打ち切ってもOK。
ずっと付き合う必要はありません。
子どもも時間の感覚で身につけるでしょう。

兄弟がいる場合は、母とその子が一対一対で過ごす時間を最初から予定に入れておくのもオススメ。
土曜日のスーパーへの買い物はお姉ちゃんと一緒に。
図書館へは弟と一緒に、といったようにです。

私は、これを「ひとりっ子作戦」と呼んでいますが、お母さんの独り占めはいくつになっても嬉しいものなのです。

時間があるからうまくいくわけではない

時間の悩みについてまとめとして言うと、一見、時間があるように見える専業主婦のみなさんも(実際は子どもと家のことで精いっぱいで、自分にかける時間ほとんどないのですが)、子育てでは大いに悩むものです。
自分は、子どもとちゃんと向き合えているのだろうか…と。

仕事をしている、していないに関わらず、「子どもに愛情を伝えられているか」という不安は母親にはつきものなのかもしれませんね。

だからこそ、悩みすぎず、無理をせず、自分のできる範囲で子どもに向き合っていきましょう。
眉間にしわを寄せて頑張っていても愛情はまっすぐには伝わりません。
子どもが一番見たいのはお母さんの笑顔なのですから。

ぜひ、短時間でも親子で笑顔になれるこの方法をお試しください。

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