【花まるコラム】『不要でない不朽のもの』長谷川陽介

【花まるコラム】『不要でない不朽のもの』長谷川陽介

 1月、2月とオンライン授業(花WEB)が続くなか、保護者のみなさまにご協力いただき、本当にありがとうございました。オンライン授業にメリットとデメリットの両方があることは、授業をおこなっている私もですが、そばで見ている保護者のみなさまも感じていることかと思います。たとえば高学年の授業では、算数と国語の解説動画を観るのですが、この動画の作成は、花まるの教材開発部や進学塾部門スクールFCで指導しているスタッフがかかわっているため、クオリティが非常に高いものになっています。こういった、いままでは一部の人間しか見ることができなかったものをたくさんの人が手軽に見られるのはオンラインの大きな利点です。しかし、クオリティがどれだけ高くても、動画という性質上、実際に子どもがどこまで情報をキャッチできたのかを確認するためには人の手が不可欠です。オンライン授業に限らず、何か新しいツールを取り入れる際にはメリット、デメリットの両方が生まれるものなのかもしれませんが、便利になる世の中だからこそ、そうしたことを忘れずに改善に努めてまいります。

 オンライン授業での子どもたちの様子を見ていると、子どもたち自身、無意識のうちに人とのつながりやぬくもりのようなものを求めているように感じます。低学年授業終わりにおすすめの本を見せ合ったり(『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』がいまは人気のようですね)、おうちにいるペットを紹介し合ったり(犬を紹介した子を見て、ハムスター、ザリガニを紹介する子と続きました)する子どもたち。オンラインだとすぐに実物を見せ合うことができるのは大きな利点です。
 また、ある日の高学年授業では、授業後に何人かの子どもたちが自然発生的に残り10分、15分雑談をしてから退出していきました。そこでは子どもたちが好きな漫画やゲームやおもちゃの話をするなど、のんびりとした時間を過ごしていました。この秋公開予定のスラムダンクの映画を「お母さんが好きだから一緒に観に行くんだ!」と話す子もいました。こういった雑談のような時間は一見すると無駄なようですが、満足そうな表情を見ていると、この他愛のない雑談の時間に子どもたちは価値を感じているようです。様子を見て時間を区切りながら、この素敵な空間を大切にしたいなと思いました。こういった時間に魅力を感じるのは、どれだけ文明が進歩しても人間の根っこのところでは変わらない部分なのかもしれません。きっと古代の人類もたき火を囲みながら、他愛のない話をして過ごしていたのでしょうね。

 今後も対面、オンラインのどちらでも花まるらしさを忘れずに、学習面だけでなくそれ以外の面でも、子どもたちにとって価値のある時間を提供していければと思います。

花まる学習会 長谷川陽介(2022年)


*・*・*花まる教室長コラム*・*・*

それぞれの教室長が、子どもたちとの日々のかかわりのなかでの気づきや思いをまとめたものです。毎月末に発行している花まるだよりとともに、会員の皆様にお渡ししています。

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