2023年度の花まるサマースクール、現場からのレポートをお届けします!
今回は、 越後湯沢エリアで「川遊びの国 」のコースを引率した「せろり」のレポートです。
川遊びを突き詰める、川遊びの国。大自然のなかで、たくさん学び、たくさん発見した3日間になりました。
子どもたちが心待ちにしていた魚つかみでは、つかむ瞬間、さまざまなドラマが生まれました。「魚を掴むぞ!」と意気込んでいたものの、いざ生け簀に入り間近で魚を見たりすると、「怖い…」「本当に噛まない?」「うわぁ、動いたっ」と尻込みをする子もいます。見慣れないものを目の前にすれば、誰だって緊張するものです。「大丈夫、怖くないよ。触ってごらん」励ましながら手助けをすると、怖がっていた子も勇気を出して手を伸ばし、魚に触ることができるのです。「ヌメヌメしてるっ」「口が開いた…!」生き物を間近で見たからこそ感じられるものがありました。
さらに勇気を出して挑戦したのが、魚さばきです。「一番にやりたい!」と前のめりに包丁を入れる子もいれば、「やっぱり怖い…」と躊躇する子もいました。さっきまで生きていた魚に包丁を入れるという挑戦が、子どもたちの心を動かしました。「心臓ってこんなに小さいんだ!」「口の下が硬い!」「最初怖かったのに、いまは楽しい!」さばくなかでも、それぞれがいろいろなことを感じたようです。
自由遊びでは、各々が自分の「こうしたい!」を大切にして遊ぶ姿が、それはそれは頼もしいのです。遊び道具はすべて自然のもの。それでも、子どもたちはどんどんと自分たちで遊びを見つけていきました。「こんな石があるー!」「魚がいた!」「おたまじゃくしを見つけたよ!」仲間と一緒だからこそ、喜びも倍増!頭を寄せ合って水面に顔をつけたり、石を見せ合ったりする様子は、とても微笑ましいものでした。
宿のなかでも、子どもたちはたくさんの挑戦をしました。 苦手な食べ物を食べた子に贈られる「おめでとうコール」のパワーもあり、毎回の食事で「にんじんを一口食べたよ!」「キャベツをかじった!」と報告する声が聞こえてきました。先ほど帰りのバスのなかで、「苦手な食べ物に挑戦したら、前よりもおいしい!って思えた人?」とアンケートをとったところ、何人も手を上げていました。 仲が深まったからこそ、ケンカも起こりました。しかし、そのままにせずお互いがスッキリするまで話し合い、仲直りをすることもできました。
2泊3日、たくさんの発見、挑戦をした子どもたち。ひとまわりもふたまわりも成長したように思えます。この3日間で得たものが、今後何らかの形で子どもたちの背中を押すだろうと信じています。またのご参加を、心よりお待ちしております。
2023年 夏
花まる学習会 せろり/加藤美耶乃
加藤美耶乃(かとうみやの)/せろり
花まる学習会(神奈川県北ブロック)
🌳花まる野外体験公式サイト
https://hanamaruyagai.jp/