お母さんからよくいただくご相談の一つに「男の子って、よくわかりません!」というものがあります。
男と女は、別の生き物。
わが子といえども「男」という未知の世界を生きている息子には「どうしてそんなことをするの…?」と困惑してしまうことが多いですよね。
そこで今回は、男の子のお母さんに知ってほしい男の子との向き合い方をご紹介します。
異性は、「自分とは違う生き物」
はっきり言ってしまうと、「男と女」はわかり合えません。
異性は「自分とは違う生き物」です。
こんな経験はないでしょうか。
「ここに洗濯物を入れてね」と言っておいたのに、いつまでたってもやってくれない……。
女性からしてみたら「だらしない!」でしょうが、男性はそんなとき「瑣末なことだからいいじゃないか」となるのです。
たいていの男性は女性に対して、「女はくだらないことばかり、よくしゃべるよなぁ」と思っています。
また、男性がうわの空で会話していたりして、「私の言うことを聞いていない!」とカチンとくることもあるかもしれませんが、男性は、事実と結論以外に興味がありません。
「だよね~」
「ひどいね~」
などと相槌をうったりしながら会話する、「聞き方の作法」を人生の無駄と思っているし、勝負事にとてもこだわるし、いつまでたっても子どもっぽいものなのです。
異性とは努力なしにはわかり合えない
男女はなまじっかお互い人間の形をしているから、「わかってくれるはずだ」「どうして、わかってくれないの?」と思ってしまいがちです。
でもそうではなくて、想像力を働かせて歩み寄るしかありません。
そもそもお互い別の生き物ですから、わかり合えないのが普通で、相当努力しないと一緒には暮らせないものなのです。
男の子は、「異性」&「幼児」
男の子は「異性」であることに加えて、大人の理解の及ばない「幼児」でもあります。
お母さんにはダブルでわからなくて、イライラしてしまうことが多いのだと思います。
「もともと相手は自分とはまったく違う生き物」であり、「さっぱりわからない」し、「自分の女性らしい感覚は共有できない」ことを前提に付き合っていくことをおすすめします。
そのうえで、次の“心構え”で接しましょう。
男の子と接する母の具体的な心構え
①男の子は落ち着きがない
女の子も幼児期はある程度そうですが、特に男の子に特徴的ではなはだしい部分です。
ひとときもじっとしていない。
でも、そういう時期なのです。
「いい加減に、じっとしていて!」と怒っても、お母さんにイライラがたまるばかりで、男の子はまったく聞き耳をもちません。
神様以外、どうしようもないものです。
将来が不安になるでしょうが、そんな男の子でも、体が大きくなって、お母さんと体格が同じくらいになれば、嘘のように落ち着くものです。
ですから幼児の間は、「振り返ったら同じところにもういない」ものと思って育ててください。
②男の子は何度言っても忘れる/片づけができない
これは、幼児の大きな特性でもありますが、やはり男の子に顕著です。
「脱いだ靴下は、ここ」と、何度言っても、男の子は、「いいじゃん、どこでも」と思っています。
特に幼児性が強いと、そうなる傾向があるようです。
「何回言ってもわからないのが、幼児」だし、「何回言ってもダメと言われたことをやってしまうのが、男の子」です。
知っておいてほしいのは、幼児期の子どもは「振り返りが苦手」ということです。
自分の行動を振り返ることや反省という概念は、幼児にはありません。
今、今、今、と今を生きていて、次々と新しくておもしろいことをやりたいのが幼児です。
男の子に対する心得はわかっても、我慢ができない!そんなときは…
そうはいっても、実生活では目の前の息子の様子にどうしたらいいかわからなくなるときがあるでしょう。
そんなお母さんには、花まる学習会のお泊り合宿で行っている秘訣を伝授します。
それは、片づけなどを「ゲーム」にしてしまうことです。
たとえば、
「さぁ、これから時計の長い針が6にいくまでに、どれだけきれいになるでしょう? よーい、スタート!」
「お母さんが洗濯物を入れるのと、まーちゃんが全部おもちゃを仕舞うのと、どっちが早いか、競争ね!」
といったように、片づけを「新しいゲーム」であり、「前向きなもの」として提示すると、うまくいきます。
ここはお母さんの気持ちの余裕が試されるところ。
イラッとする心にひと息入れて、「さぁ、新しいおもしろいことがあるね!」という気持ちで声をかけてあげてください。
男の子は、お母さんにとって未知の存在。
だからこそ、「どんな生き物なのだろう?」と観察するような気持ちで一緒に前を向いて楽しみましょう。
男の子を前にイライラしそうになったら、ぜひ今回ご紹介した心構えを思い出してくださいね。
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