国語大会にて、四字熟語の意味を絵で表すゲームをしたときのこと。
2年生Sの感性が光っていた。
最初のお題は「異口同音」。
「多くの人が口をそろえて同じことを言うこと」という意味を、「あ」など同じ言葉(言葉よりも圧倒的に「あ」が多かった)を吹き出しに入れて表現する子が多かった。
その中でSの表現は、たくさんの人が輝く星を見て「きれいだなあ」と言っている絵だった。
多くの人が「同じように思う」、「感性がぴったりあう」というところまで汲み取って表現していた。
そんなSが描いた「以心伝心」は、絵を描くスペースを2つに割って、メロンが食べたいなあと考えている少年と、バッグの中にメロンを入れて買い物から一人帰る、笑顔の母の図。
“言わなくたってわかる”というのはもちろん、“一緒にいないときだって、心が通じ合っている”という表現。
Sはかなりの読書好き。
これが豊富な読書経験から来たものか、母との豊かな関係から来たものか…と一瞬考えたが、今、Sを目の前にして、そんなことはきっとどうでもいい。その両方でもいいし、両方違ってもいい。Sの目を見ながら私が想いを馳せたのは、もっと別のこと。
そんな出来事を実際に経験したときに、Sは、単なる「ラッキー!」ではなく、じんわりとこみ上げる幸せや感謝として感じられる人なんじゃないか、という感動。
言葉が豊かだということは、そういうことだと思うから。
~教室レポート~
by Syo Sakata