年中クラスの思考実験にて。
浮く、沈むという言葉に触れるのが初めての子もいたようだが、「これはどうなるんだろう…」というワクワク感を大切にしながら、進めたいと思っていた。
✿同じ形のものから 浮くもの、沈むものの予想タイム
重めのボール、ピンポン玉、ビー玉 大・小、スーパーボール
それぞれ浮くもの、沈むものがあることに気づく。
初めは「小さいものは浮く」「大きいものは沈む」と思っていた子も多かったが、さまざまなものを試してみる中で、そうではないことに気づく。
→前で見せる時間だけではなく、子どもたち一人ひとりに透明の容器を渡して、
実際に触れて実験する時間も設けた。
「あれ、軽い!」「触ってみると少しふにゃってする!」「なんかずっしりくる!」など、さまざまな感想が聞こえてきた。
触ってみて、手にしてみて、感じられることが多くあることを改めて感じる時間だった。
→併せて、丸いものでも浮くもの、沈むものをたくさん感じとる中で、「丸いものは浮く」など、物の形には関係がないということも、実験している子どもたちに届くように、言葉で伝えていった。
✿自分で予想して、自分の持ち物で「浮く」と思うもの・「沈む」と思うもの
それぞれ、子どもたち自身での容器の中で試してもらいつつ、 大きな水槽でなければ試せないものは、順番に前の水槽で試してもらうことにした。
鉛筆や消しゴム、キャップ、アイキューブ、はさみ…
さまざまなものを試しながら、予想と合っていても、予想とは違っていても、「なんで浮いたんだろうね」「なんで沈んだんだろうね」と問いかける時間もとりながら進めた。
「軽いから」「中に何もないから」「つまってないから」など、子どもたちなりの考えで答えが返ってきた。少しずつ、子どもたちの中に感覚ができてきたなあ、という感覚があった。お友だちが試しているのを見て、新たな発見や気づきもあったと思う。
✿さき先生の実演タイム
最後は、いくつかこちらで準備したものを予想してもらう時間にした。
「にんじん」「ピーマン」「空気の入った袋」「水の入った袋」「空のペットボトル」「水の入ったペットボトル」
にんじん、ピーマンについては、もともとの形だけではなく、小さく切り刻んだものも試してみた。
袋については、昨年度までの子どもたちを見ていて、おもしろい気づきがあったので、やってみた。
ペットボトルは、私自身が子どもの頃に発見したときの記憶がなぜだかずっと残っている。
浮力は、何回やってもおもしろいなあと、つくづく思う。
浮く、沈むという結果そのものがもちろんおもしろいし、浮いているものを何とか沈めるためには…と考えるのもおもしろい。
浮く場所を変えたら…お風呂だったら…プールだったら…と考えても、また思考の幅が広がる。
~教室レポートより~
by Saki Nakamura