2023年度の年末年始 冬の外遊び王国、現場からのレポートをお届けします!
今回は、「冬の外遊び王国」(2泊3日)のコースを引率した「おさる」のレポートです。
このたびは「冬の外遊び王国」にご参加くださり誠にありがとうございました。
これから始まる3日間に楽しみと不安が織り混ざった状態で新大阪に集合した子どもたち。バスに乗り込み花まる野外体験恒例のバスレク、「名前覚えゲーム」や「点呼ゲーム」、そして開催地である奈良県曽爾村にちなんだ「奈良クイズ」に挑戦して過ごしていると、子どもたちはあっという間に打ち解けて、明るい声がバス内に響き渡っていました。宿に到着し、愛情たっぷりのおいしいお弁当を食べたら、紙飛行機づくりをおこないました。「工夫して、作るぞ、投げるぞ、挑戦するぞ!」を合言葉に、まずは自由に折り始めました。「先っぽをとがらせてみた」「はさみで羽をギザギザにして風を受けやすくしてみた」「窓と人を書いて本物の飛行機のようにしてみた」など、手と頭を動かしてたくさんの工夫を凝らしながら、自分だけのオリジナル飛行機を完成させました。早く飛ばしたい気持ちを抑えてグラウンドへ。一斉に飛ばすと、真っすぐ遠くに飛んだり、空中で弧を描いたりと、さまざまな飛び方をしました。「これは絶対に飛ぶやろ!」と自信たっぷりで腕を振りかぶっても、遠くへ飛ばずに目の前で墜落してしまうこともありました。しかし、飛ばなかったから諦めるのではなく、どうしたらもっと飛ぶのかを考え、折り方や投げ方を試行錯誤し続けました。
次に、大きな模造紙4枚を貼り合わせて全長2m以上の折り紙を作り、それを使って一つの巨大紙飛行機を作りました。もちろん一人の力では模造紙同士を貼り合わせることも、折ることもできません。班の仲間たちとアイデアを出し合い、一人ひとりが自分にできることを考えて力を合わせました。完成した飛行機には、愛情を込めて命名。「ファイヤードラゴン号」…紙を3枚縦に繋げ、残りの1枚でドラゴンの頭と手と足をつけた、ユニークな形の飛行機です。「TOPGUN号」…飛距離に特化した飛行機です。「勝利の目号」…飛行機全体にたくさんの目が描かれた独特な飛行機です。「花まるぱらぱら号」…ロケットのような形をした飛行機です。「飛行機新幹線行き号」…新幹線の先端のような形をした飛行機です。「やっしーぱんだ号」…大好きなパンダの絵が描かれた飛行機です。巨大紙飛行機を飛ばすためには、全員で持ち上げ「せーの!」と息を合わせて投げる必要があります。たとえうまく飛ばなくても、そこにはみんなで力を合わせたからこその感動がありました。チームワークの大切さを、遊びのなかで最大限に感じられた1日目の活動でした。
2日目は、子どもたちがとても楽しみにしていた「サムライ合戦」です。「最後まで生き残りたい」「大将を倒したい」「天下統一したい」など、一人ひとり目標をもって合戦に挑みました。午前中は各軍練習試合を2試合、アイテム獲得戦を2試合と、低学年合戦を1試合おこない、午後は高学年対決を1試合、天下統一戦を各軍2試合、各軍合計8試合おこないました。8試合のなかでさまざまなドラマが生まれました。常に前線に立ってチームの勝利のために戦い続けた子や、大将を守り続けた子。怖くて泣いてしまったけれど最後まで逃げずに戦場に立ち続けた子。戦場の流れを見極め、まわりの子に指示を出す子。倒されてしまっても軍の勝利のため声がかれるくらい大きな声で応援し続ける子。勝った相手を讃え、拍手を送る子…。天下統一できなくても、勝っても負けても、挑戦し続けた子どもたち。本当によくがんばりました。
3日目の朝は、2日目の朝に引き続き「お片付け競争」をおこないました。3日間子どもたちに伝え続けたのは、布団やカバンの置き方などパッと視界に入るものも大切だけれど、意識しないと忘れてしまいがちな細かい部分をどれだけ整えられるか、ということです。カバンのチャックが閉まっているか、電気の消し忘れはないか、トイレのスリッパは並べられているのかなど、みんなが気持ちよく過ごすためにできることをを3日間、意識してもらいました。すると、2日目の朝はほとんどの部屋で荷物のチャックが空いていたのが、3日目の朝にはほとんどすべてが閉まっていました。たった3日でも子どもたちの意識は変わります。生活面でもググっと成長した3日間になりました!
改めまして、参加に向けたさまざまな準備やご対応を、誠にありがとうございました。
2023年 冬
花まる学習会 おさる/野田一樹
野田一樹(のだいつき)/おさる
花まる学習会(関西ブロック)
写真館
<冬の外遊び王国>
🌳花まる野外体験公式サイト
https://hanamaruyagai.jp/