【イベントレポート】社会好き応援企画「戦国の城」|子育て応援隊むぎぐみ

【イベントレポート】社会好き応援企画「戦国の城」|子育て応援隊むぎぐみ

戦国の城は“戦国の「なぞぺー」”

 2022年3月、社会好き応援企画「戦国の城」を開催しました! 午前中はお城について知識を深めるオンライン講座を、午後は実際に武蔵嵐山に足を運んでフィールドワークをおこないました。

 Zoomに入室すると勇ましい音楽が流れ、戦国時代にタイムスリップしたような気持ちに。 「好きなお城は?」という狩野が質問すると、「大阪城!」「安土城!」「熊本城!」「高知城!」などと、子どもたちの嬉しそうな声があがりました。なかには、美濃の国多治見(岐阜県)から参加してくださった方もいらっしゃいました。

 日本には、大小さまざまなお城が全国に約50,000か所存在します。これは日本にあるコンビニと同じくらいの数で、一番数が多いのは滋賀県です。お城の形そのものが残っている城跡は少なく、ただの更地に見えるものがほとんどですが、いまも残っている城跡を研究すると、お城の役割である“敵の侵入を防ぐ”ための様々な工夫を知ることができます。

 たとえば、いまはただの山に見えまる、高知県南国市にある岡豊城。地形に注目してみると、山の上にお城を築いたり、近くの崖や川を天然のお堀にしたりすることで守りやすくしています。

 曲輪、土塁、虎口、馬出などの用途も紹介しながら、イラスト、地形図、実際の写真を見比べて知識を増やしていきました。子どもたちは敵から守るためにどんな工夫を凝らしているのか、じっくり考えながら聞いているようでした。

 敵の侵入を防ぐ工夫を知ったところで、頭の中で戦国時代にタイムスリップし、絵や写真を見ながら食い違い虎口がある荒砥城を攻めてみることに。上から右から左から降り注ぐ矢や石、ぐつぐつ音をたてる熱湯や生物兵器の糞(傷口から菌が入ると致命傷に)を避け、門にやっとたどり着いたと思ったら、切り返しのトラップ。その間も右から左から、上からそして後ろからたくさんの矢が降り注ぎます。どれも敵の侵入を妨げ自分たちの命を守るために一生懸命考えた秘策です。

 オンライン講座の最後には、狩野がお城から実況中継。持っていた剣を思わず床に置いて画面に釘づけになる男の子や、お父さんと顔がくっついてしまうほど前のめりになって覗き込んいる親子、子どもの様子を確認しに来たところで立ち止まり、思わず一緒に見入るお母さま…。戦国武将たちの必死さ、健気さを感じ、考える時間になりました。

 

 そして、午後のフィールドワーク。ワクワクしながら電車や車で向かう子どもたちの姿がありました。今回お邪魔した菅谷城は、仕組みがわからない人にとっては原っぱにしか見えませんが、午前中に講義を受けた子どもたちにとっては、ワクワクの宝の山です。

 

 「この変形馬出から攻撃がきているぞ」と姿勢を低くして歩き出したり、「いま、この土塁からわき腹を狙われている!」と岩の後ろに隠れたり、目の前に現れた高い堀を見て「こんなの登り切れないよ」と言いながら、武士になりきって堀登りに挑戦したりして楽しむ子どもたち。当時はもっと堀が深く、草を刈って油を流し、更に登りにくくなっていたことを伝えると、驚きを隠せません。

 右側には横矢掛かり、左側では変形馬出からの攻撃、真正面は土塁からの攻撃、キルゾーンと言われる恐ろしい場所も…。子どもたちはもちろん、お父さま・お母さまもカメラ片手に土塁や堀、馬出を見て「これが本物か!!!」と大興奮。「これまでまったく興味がなかったんですけれど、知ってから来るとこんなにおもしろいのですね」という嬉しい感想や、「いままでは公園の一つだと思っていてこんなふうに見たことはなかったけれど、これからはここから狙われてるなと思いながら楽しめるね」という親子の会話が聞こえてきました。

 戦国の城は、まさに戦国の「なぞぺー」。見えないものを見ようとそれぞれが考え抜いた1日でした。

 

 アンケートでは、たくさんのご感想と満足度「100%」をいただきました!

🌸参加者アンケート🌸

これまでも家族で関東を中心にお城めぐりをしてきましたが、いつもより臨場感あふれる攻城でした。これからはもっともっともっと深く楽しめそうです。帰り道、親子で「今日はたのしかったねー」と何度言い合ったかわかりません。ありがとうございました。

われわれ両親も本当に楽しい時間となりまして、家に帰ってから夜までの時間で、主人はパワーポイントに撮った写真を入れたまとめ資料を作り、子どもに発表していました。

まずは無邪気に楽しい経験としてからであっても、過去に「思いを馳せる」という経験をひとつ積むことができました。 そして、過去の人たちに思いを馳せることが出来たなら、ウクライナの人の、ロシアの人の世界にも思いを馳せることができるだろうと。過去に、他者に、他国に、目には見えていない何かに「思いを馳せる」ことは、世界が平和にちかづく第一歩だと思っています。

いままでは、土が盛っているところだとか、くねくねしたのはただの時間の経過かなと思っていましたが、城主の知恵と工夫の跡だったのだとわかりました。今度史跡に行ったときは、間違いなく見る目が違ってくると思います。

次回の社会好き企画は、7/10(日)に開催予定です。 詳しい情報は、ホームページもしくはSNSにて発信します。どうぞお楽しみに!

(2022/3/6実施)

 

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