「学校説明会で、わが子にピッタリ合った学校を見つけるぞ!」とやる気満々なお母さん。
そのためには説明会で、何をみて、何をきいてくるのがよいかご存知でしょうか?
今回は、中学受験のための学校説明会で、効率よく必要な情報を集めるためのポイントをご紹介します。
親が志望校を絞り込んでから子どもを連れていく
学校選びは受験の成否を決める最重要項目。
親が学校情報を集めたり、学校説明会には行ったりすることは早ければ早いほどいいでしょう。
ただし、子どもが低学年のうちはある程度学校を絞り込んでから子どもを連れて行くことをおすすめします。
子ども自身は、いろいろな学校を見学してもどの学校がよいのか判断できないし、そのときの気分や些細な印象で好き嫌いを決めてしまうからです。
親として受験させたい学校がある場合は、それ以外の学校はあまり見せないほうがいいでしょう。
実は多くの子どもは、6年生の夏休みくらいまでは第一志望校のことしか関心がありません。
ですから、併願校のことは子ども抜きで塾と親の間で話し合っておけばいいのです。
学校説明会で見てくるポイント3つ
初めて行ったときに学校説明会でみてくる、きいてくるポイントは次の3つです(学校で配付される資料を読めばわかるようなことは省略しています)。
【1】通学時間、交通手段、経路
6年間通うわけですから、通学時間はばかになりません。
しかし、「本当にわが子にとってぴったりの学校であれば多少の時間がかかっても・・・」という考え方もあります。
実際に通うのは3年後。
体力もつき精神的にも大人になっていることを踏まえて考えましょう。
【2】 施設の充実度
校庭の広さ、プールの有無。ほかにも、自習室、学食、マルチメディア室などの施設の充実度はチェックしておきましょう。
建物の耐震性などに不安があるようなら校舎の建て替えや災害対策などについても確認しておきましょう。
【3】 授業、休み時間の先生と子どもの様子
説明会のあとで、授業見学がある学校もあります。
その際は、廊下の掲示物などもみておきましょう。
最近校内で起きた事件に関する注意、細かなしつけに関するお触れ書き、学校新聞、成績の張り出しなど、学校の特徴が表れる部分です。
休み時間になると先生と生徒の距離感がみえることもあります。
ただ、もっと普段着の生徒の様子を知るには、文化祭や体育祭などの行事に行くことです。
生徒の立ち居振る舞いがわかりますので、そのなかでわが子が楽しんでいるイメージができるかもしれません。
聴いてくるポイント3つ
【1】校長先生の話
何よりも学校のトップである校長先生の話が納得のいくものかどうか、校長先生が語る、学校の教育理念に共感できるかどうかは大切なポイントです。
そして、現場の先生方がその理念のもとでイキイキと働いているかどうかもあわせて確認しておきましょう。
【2】進学実績
大学の合格実績をどうアピールしてくるか、学校の特色が出るところです。
大学の合格者数については、卒業生数、現役合格者数、内部進学生(中学受験で入学した生徒)の割合、理系・文系の割合なども確認しておきましょう。
「早慶上智30名合格!」といっても、のべ人数の場合は、実際には数名の優秀な生徒の結果であることもありますので、進学者数のほうが実態を表しています。
一方で、そうした内訳までは公開しない学校もあります。
【3】入試情報
春の学校説明会では、その年に実施した入試の傾向と結果分析などが話されます。
受験者数が増えたとか、実際に繰り上げ合格を何名出したとか、どんな問題が出てどんな力が見えたか、どんな間違いが多かったか、など学校案内には載っていない生の情報がきける機会です。
秋の学校説明会では、翌年の入試要項が決まり、変更点や問題の傾向などが話されます。
入試攻略のヒントやどういう力が試されるか、入学してほしい生徒像など、その場でしかきけない重要な情報が得られることがありますので、受験は先であっても気になる学校には毎年参加しておきましょう。
実物の入試問題を配付してくれる学校があります。
実物の入試問題は書店では手に入りませんので、もらったら大切に保管しておきましょう。
将来その学校が志望校になったとき、過去問題演習をする際に役に立ちます。
さらに、3次試験まで行う学校の場合、市販の過去問題集には3次試験の問題が掲載されていない場合があります。
それも配付してくれる学校があります。4年生のときから毎年行けば、3年分の問題が手に入ることになります。
第一印象を大切に
6年生の保護者が志望校選択に迷っているとき、私は「その学校の第一印象はどうでしたか。」「いま、その印象は変わっていますか」とたずねます。
第一印象がよくて、その印象が今も変わっていないのなら、その選択は大きな間違いにはならないということです。
第一印象は、言葉にして残しておきましょう。
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