これから、子どもが中学受験をするとなると、やはり「受験レベルの勉強についていけるか」という不安が尽きないのではないでしょうか。
「塾の授業についていけるだろうか」
「宿題をきちんとこなせるだろうか」と…。
確かに、中学受験の勉強量は多いです。
しかし、そんな大変な勉強を、実際に乗り越え、見事志望校に協力した小学生も当然いるわけです。
では、中学受験に成功する子は何が違うのでしょう。
単に勉強ができるということではありません。
天才である必要はないのです。
彼らの心には、3つの共通点があります。
1.意志の強さ
「中学受験に成功する子の共通点」一つ目は、「意志の強さ」です。
私が実際に現場で見た、中学受験の成功事例をご紹介します。
私たちが「ノートの女王」と呼んでいたAさんは、見事に女子私立中に合格した一人。
すばらしい秀才かというと違います。
ごくごく普通の生徒です。
中学受験をする子どもがゼロの地域に住んでいて、最初のころは塾に来るのに電車が怖いと泣いているような子どもだったのです。
しかし、「絶対やる!」という意志の強さを持っていたからこそ、弱虫少女はみるみるうちに変わっていきました。
2.主体性
二つ目は、「主体性」です。
本当に本人のやる気が強いと、一つのことを教えても吸収力が違います。
先ほどのAさんは、私たちが教えたノート法を忠実にやり抜き、わからなかったことは時間をかけて、わかるまで考え抜いていました。
地に足がついた勉強法を主体的に取り組むことで、普通の子だったAさんは着実に伸びていったのです。
3.冷静さ
3つ目は、「冷静さ」。
ぐんぐん伸びていたAさんが自分に自信をつけていく一方で、Aさんのお母さんは不安でオタオタしていました。
ところがAさんは、
「お母さん、私は通るから大丈夫。お母さんは黙ってて」
とひと言。
最初の1月の受験では落ちてしまい、すっかり受験に翻弄されてしまったお母さんが「もうダメだ」と言っているのをなだめて、
「お母さん、落ち着いて。私、必ず通ってくるから。じゃあね」
と入試にのぞみ、堂々とした姿で帰ってきた彼女は、見事合格しました。
中学受験は、親をいたわるような目で見ることができる、早熟な子が通るのだということを目の当たりにした経験でした。
おわりに
飛び抜けた力がなくても、意志の強さ、主体性、そして、落ち着いていられる冷静さを持つことができれば、受験を乗り越えられる力もついてきます。
逆に言えば、その素質があるのであれば、もし今結果が出ていないとか、そこまで成績が良いわけではなかったとしても、諦めるのは早いと言えるでしょう。
成長段階はもちろん個人差があります。しかし、まずは子どもたちの意欲や主体性を見極めるのが大事。これから始まる受験や受験勉強に不安になる前に、諦めずに見守ってあげましょう。
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