スクールFCの人気国語教師 平沼純による連続読書講座「旅する読書~大人のための読書講座~」、今年度第5回を開催しました。今回は「時の彼方の『ヒーロー』たち ~子どもの本で知る古の英雄~」というテーマでお送りしました!
時の彼方の「ヒーロー」たち
坂本龍馬や赤穂浪士、さらにはスサノオといったヒーローゆかりの地が東京にもあります。まずは、身近なところにあるそれらの史跡をご紹介しながら、「ヒーロー」となる人物の特徴点を考察しました。
次に、平沼が夏に旅した下関へと舞台を移しました。関門海峡の「海峡うめタワー」から見える小島は、佐々木小次郎と宮本武蔵の決闘の舞台となったことで有名な「巌流島」(がんりゅうじま)。一般に信じられている武蔵のエピソードやイメージには、史実とは異なる点が多くあります。実は考え抜かれた戦術を駆使していた武蔵が記した剣術書『五輪書』(宮本武蔵、岩波書店など)は、ビジネスマンやハリウッドスターなどに愛読されているそうです。
源平合戦の最後の戦場となった「壇ノ浦古戦場跡」、平家一門を祀る赤間仁社境内の「七盛塚」(小泉八雲「耳なし芳一」の舞台)なども、写真とともにご紹介しました。
本日の朗読は、『二十一世紀に生きる君たちへ 』(司馬遼太郎、世界文化社)からの一節。数々の歴史小説で私たちを魅了してきた司馬遼太郎が、晩年に若者たちへ向けて記した言葉です。
木曜日は臼杵遥志、土曜日は桂田拓弥(いずれも花まる学習会/花まる表現教育プロジェクト)が朗読を担当しました。
狩野が取り上げた「すごい戦国武将」
本日のゲストコーナーは、スクールFC社会科の人気講師 狩野崇が担当。狩野が今回取り上げたのは、真田昌幸を中心とする真田一族と龍造寺隆信でした。
真田一族ゆかりの地をご紹介し、山城(やまじろ)である「松尾古城跡」の解説へ。命の危険を感じるような山道の先に築かれたお城の構造について、戦国時代の城を再現した「荒砥城」の映像とともに説明しました。何とか命をつなごうと知恵と技術を結集させたお城は、学びにあふれています。
肥前国の戦国大名・龍造寺隆信は、全国的にはあまり知られていませんが、日本を訪れた宣教師ルイス・フロイスが「その配慮と決断力はカエサルに勝る」と賞したほどの人物。戦術に長け、武勲を残したいっぽうで、冷酷で嫌われ者だったという隆信。狩野は、その生誕の地を訪れた際、子どもたちがその石碑の周りで無邪気に遊んでいる様子を見て、隆信の人となりも、その時代、その生い立ちだからこその生き様だったことに思い至り、「歴史的人物に対する見方が変わった」と言います。関連する書籍を多数ご紹介しつつ、ぜひご自身の足で史跡を訪れ、その場で感じた実感を大事にしてほしい、というメッセージをお伝えしました。
みなさまからの声
「いつもながら、学びの多い時間でした。実は戦国武将にはほとんど興味がなかったのですが、先生方の熱のこもったお話にどんどん引き込まれていきました。写真もたくさん紹介していただくことで、歴史の時間にただ暗記しただけのときとは違う心持ちで歴史上の人物に思いをはせることができました」など、今回もたくさんのご感想をいただきました。
スクールFCの生徒や卒業生のご家庭にも多くご参加いただき、「以前息子がスクールFCで狩野先生に教わり歴オタになりました。相変わらずおもしろいお話で懐かしかったです」などのご感想もいただきました。また、赤穂市出身の方から、赤穂市での赤穂浪士にまつわる行事などについて教えていただき、スタッフ一同、たいへん興味深く拝読しました。みなさま、いつもアンケートにご協力いただきありがとうございます。この場をお借りしてお礼申し上げます。
当講座では、一週間の見逃し配信を行っております。当日ご都合がつかない方も、ぜひお申し込みいただき、お時間のある時に視聴していただければ幸いです。
(2022/9/22, 24 実施)
📚今回の講座に関連するブックリストを、スクールFC公式WEBサイトで公開しています!
https://www.schoolfc.jp/extension/j-hiranuma/2022/#september
📚神保町ブックハウスカフェでも連続講座を開催しています!
平沼純 連続講座「大人のための読書講座~とびらを開いて物語の旅へ~」
待望のリアル開催!オンライン配信もございます。
▼ブックハウスカフェのホームページよりお申し込みください。
https://bookhousecafe.jp/event/content/543
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