【97】不要でない不朽のもの
1月、2月とオンライン授業(花WEB)が続く中、保護者の皆様のご協力本当にありがとうございました。オンライン授業にメリットとデメリット両方があることは、授業を行っている私もですが、そばで見ている保護者の皆様も感じていることかと思います。例えば高学年の授業では算数と国語の解説動画を見るのですが、この動画の作成は、花まるの教材開発部や中学受験部門スクールFCでも指導しているスタッフが関わっているため、クオリティが非常に高いです。こういった、いままでは一部の人間しか見ることができなかったものをたくさんの人が手軽に見られるのはオンラインの大きな利点です。ただ内容のクオリティがどれだけ高くても、動画という性質上、実際に子どもがどこまで情報をキャッチできたのかを確認するためには人の手が不可欠です。オンライン授業に限らず、何か新しいツールを取り入れる際にはメリット、デメリット両方生まれるものなのかもしれませんが、便利になる世の中だからこそ、そうしたことを忘れずにより良い改善に今後も努めてまいります。
オンライン授業での子どもたちの様子を見ていると、子どもたち自身、無意識のうちに人との繋がりやぬくもりのようなものを求めているように感じます。低学年授業終わりにお薦めの本を見せ合ったり(銭天堂がいまは人気のようですね)、お家にいるペットを紹介してくれる子どもたち(犬を見せてくれた子どもを見てハムスターを紹介してくれた子どもを見た子どもがザリガニを紹介してくれました)。オンラインだとすぐに実物を見せ合うことができるのは大きな利点です。
また、ある日の高学年授業では、授業後に何人かの子どもが自然発生的に残り10分、15分雑談をしてから退出していきました。そこで子どもたちは好きな漫画やゲームやおもちゃの話をするなど、のんびりとした時間を過ごしていました。この秋公開予定のスラムダンクの映画を「お母さんが好きだから一緒に観に行くんだ!」と話す子どももいました。こういった雑談のような時間は一見すると無駄なようですが、子どもの満足そうな表情を見ていると、この他愛のない雑談の時間に子どもたちは価値を感じているようです。様子を見て時間を区切りながら、この素敵な空間を大切にしたいなと思いました。こういった時間に魅力を感じるのはどれだけ文明が進歩しても人間の根っこのところでは変わらない部分なのかもしれません。きっと古代の人類もたき火を囲みながら、他愛のない話をして過ごしていたのでしょうね。
今後も対面、オンラインのどちらでも花まるらしさを忘れずに、学習面だけでなくそれ以外の面でも、子どもたちにとって価値のある時間を提供していければと思います。