【61】サマースクールでの成長

 暑い日も少なくなり、少しずつ秋が近づいてきていますね。
 今年も様々なドラマが生まれる熱い夏となりました。サマースクールでは、遊ぶときもご飯を食べるときも寝るときも、楽しいときも悲しいときも子どもたちとリーダー(野外体験では、先生ではなくリーダーと呼んでいます)は一緒です。まさに家族のように過ぎていく時間。リーダーとだけではなく、初めて会った子どもたち同士の絆が深まっていく時間となりました。
『成長』
1年生Sちゃんの連絡帳にお母さまからこんなメッセージをいただきました。
 サマースクールではお世話になりました。行く前は行きたくないと半ベソをかいていた娘も帰ってくると、また行きたい!来年の夏も絶対に行きたいと!もう次のサマースクールに向けやる気満々です。(笑)1つ大きく変わったことが。ベットメイキングを自分でやるようになったんです!起きたらぐちゃぐちゃのまま学校に行っていた娘が…信じられません!本当に行かせてよかったです。
 おうちでの成長に驚くとともに、教室でも目を見張るほどの変化を見せています。Sちゃんはお片付けが大の苦手な女の子でした。教室では、机の周りにはテキストやプリントが、机の上には先ほどまで使っていたキューブやテキストが。そんな彼女がサマースクールを終え、真っ黒に日焼けし手にはサマースクールで作った紙飛行機を大事そうに持って教室にやってきました。そんな姿を見て、Sちゃんの「楽しかった!」という気持ちがとても伝わってきました。授業が始まろうとしたときのことでした。「ぱなしはなしよ~片付けよ♪」と鼻歌を歌いながら出した鉛筆を筆箱にしまい、やり終えたプリントをカバンにしまい始めました。かわいらしい歌声とあまりにへんてこな歌詞に思わず「何その歌?」と聞くと、「サマースクールでだしっぱなし、やりっぱなし、あけっぱなし、脱ぎっぱなしはだめだよ!とリーダーがいつも言っていたから歌にしたんだ。」とのこと。2泊3日を通して、自分の身の回りの整理整頓ができるようになってきました。

『おめでとう!』
 2年生K君は、食べ物の好き嫌いが多くなかなか完食することができずにいました。1日目の夜「お腹は空いているのに、おかずは食べられない!」と新潟のおいしい白米をモリモリ食べていました。そんな中、嫌いな食べ物に挑戦した同じチームにいた1年生のN君が嫌いな食べ物に挑戦。周りの子どもたちも、N君に触発され嫌いなものにどんどん挑戦していきます。どうしても嫌いなものを食べることができずにいたK君がぼそっとつぶやきました。 
「僕も挑戦したいな…」
顔をしかめながら震える手でナスを口に運ぶK君に周りの子どもたちも「頑張れ!」と心の中でエールを送ります。ナスを口に運ぶと眉間にしわを寄せなんとも言えない表情を浮かべていました
「ごくん」食べることができた!という成功体験により、K君は2日目も3日目も嫌いな食べ物にたくさん挑戦しました。
 そんなK君が解散場所の横浜駅について、お父さんを見つけ言った第一声は「嫌いなものなくなった!」でした。挑戦することの大切さ、そしてできた!という成功体験を積むことができるサマースクールにおいて、K君にとって成長できた2泊3日になりました。

 目に見える成長、目には見えない心の成長と様々な成長をした子どもたちの姿を見ることができました。サマースクールに参加した子どもたち、おばあちゃんの家に行って最高の夏休みを過ごした子どもたち、公園やプールで遊びつくした子どもたち。それぞれの最高の思い出がたくさん詰まった夏休みが終わりました。
  教室での成長を今後も見守っていきたいと思います。2学期もどうぞ宜しくお願い致します。

 

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