【18】幸せの連鎖

 私は意外と好奇心旺盛でなんでも「やってみたい」タイプです。
 何かを体験するのが好きで、今まで吹きガラス体験、活版印刷体験、シーウォーク、蛇を首にまいたり、ゾウに乗ったり…いろんなことに挑戦してきました。まだまだ今は難しいですが、落ち着いたら、夫婦で様々な体験をしながら 47都道府県制覇することが夢です。体験の中でも印象に残っているのが、陶芸。あの土の冷たくてぬるっとした感じ。手の力加減で少しずつ形作られていくところ。土に集中していると、ぜんぶ忘れて心が落ち着いていきます。

 陶芸には初めて挑戦しました。不器用な自分にできるのかとても心配していましたが、優しいお姉さんがつきっきりでサポートしてくださいました。教え方が丁寧なのはもちろんなのですが、何より素敵だったのが褒め上手!ということ。「本当に初めてですか?」「すごい上手です…!」なんて、のせてくださるので、私も「え!本当ですか~??」と、とてもいい気分で作業を進めることができました。たくさん褒めていただいたからか、出来上がった作品も上出来に見えます。私って実は陶芸の才能あるかも!と思うくらい楽しませてもらいました。もともと2つ作る予定だったのですが、作り終わったところで、「ちょうど、あと1つ分作れるくらいの土が残っていますがどうしますか?追加だと1つ500円なんですけど…」即答で「やります!」と答えてしまいました(笑)。いくつになっても褒められるって嬉しいものです。大人だって嬉しいのだから子どもたちはもっと嬉しい。

 先日、3 年生のМちゃんとお話しているとき、将来の夢の話になりました。「将来の夢ってなに?」と聞くと「おにぎり屋さん!」と返ってきました。「なんで?」と聞くと「だって、お母さんがMのつくるおにぎりはおいしいって言ってくれるから」あぁ、子どもたちにとってお母さんからの褒めは、本当に嬉しいことなんだなぁと改めて感じました。

 2年生のTくん。学年があがり、1年生が低学年コースに入ったことで先輩になり、やる気アップで頑張っていました。隣の席になった 1 年生のKくんがちょうどサボテン(計算教材)の丸付けをしているときにトイレに行ってしまいました。学年が違うので違う問題をやっているのですが、1年生のサボテンの分まで自分で計算してチェックしてくれ、Kくんが帰ってくるなり、「すごいよ!ぜんぶ正解だったよ!」と褒めていたのです。Kくんは 2 年生の子に褒められてとても嬉しそうでした。
 2年生のRくんは、他の子があさがお大賞に選ばれたり、たこマンで発表したりするたびに大きな拍手とともに「すごいな!」と伝えてくれます。それにつられ、どんどんみんなもお互いに拍手する、認め合うのが当たり前になってきました。

 褒められる、認められるは原動力。もちろん私自身がたくさん褒めて認めたいと思っていますが、子どもたち同士でお互いを認め合える空間はさらにいいなと思います。先生から保護者の皆さまからお友達から。いろんなところからの褒めで溢れるように、そんな幸せの連鎖が繋がっていきますように願っています。

 

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