2024年度の花まるサマースクール、現場からのレポートをお届けします!
今回は、「年中さん集まれ!親子でサマースクール」のコースを引率した「はなび」のレポートです。
リーダーの「職人」が火や道具の扱い方をレクチャーし、子どもも大人もみんなで協力して火おこしとカレー作りに挑戦しました。
火を起こして燃やし続けるには、燃料と酸素と熱が必要です。ファイヤースターター(メタルマッチ)で起こした火花をどう育てるか。それを職人は「子育てと同じ」と表現しました。火花でいきなり大きな薪に火をつけることはできませんが、それは赤ちゃんにステーキを食べさせようとするのと同じ。まずはミルクのような、火が食べやすい栄養をあげて、そこから徐々に燃料を大きくしていく必要があります。
そうしてはじまった火おこしチャレンジの最初の一歩は、麻ひもをほぐして綿のようにし、それにファイヤースターターから出る火花を移す挑戦です。火花は出るけれどなかなか燃え移らない…何度も何度も挑戦します。そしてようやく火がつくと、大きな歓声とともに麻ひもが燃え尽きてしまいます。火をつけることができた達成感とともに、次のステージへ。
次のチャレンジは、麻ひもにつけた火を小さな薪に移すことです。小さな火でも燃え移るように細い薪を削って羽のように切り出した「フェザースティック」を作ります。子どもたちもお父さん・お母さんにサポートしてもらいながらナイフを使って挑戦しました。
最後のチャレンジは、大きな薪に火をつけること。これを突破するとカレーの鍋を温めることができます。チームで試行錯誤しながらの真剣な火おこしが続きましたが、見事に大きな一つの火になったときには、汗が光る最高の笑顔でハイタッチしました!
そしてお待ちかねのカレー作り! みんなで掘ったじゃがいもを一つひとつ選びながら、具材の切り方から炒める順番まで、みんなで相談して作りました。苦労して完成したカレーは、いつも以上においしい味がしました。
火おこしやキャンプファイヤー、じゃがいも堀り、川遊び、どんな活動も全力で楽しみぬいた2日間のサマースクールは、あっという間に終わりを迎えました。
-やれるかわからないけれど、やってみよう!
-うまくできないかもしれないけれど、やってみよう!
-いままで挑戦できなかったけれど、やってみよう!
うまくいかなくても大丈夫。ときにはけんかすることがあっても、仲直りすれば大丈夫。大自然で遊びつくすなかで、大人になっても消えることのないたくましさやしなやかさを、このサマースクールで身につけていってほしいと願っています。
この2日間、たくさんのはじめてと挑戦を親子で重ねました。はじめてのことでも子どもたちが勇気を出して頑張れたのは、近くにいるお父さん・お母さんと、ここでできた仲間の支えがあったからです。
「今日でお別れなの、さみしいね」
誰かがそっと、言いました。
さぁ、来年は年長さん。いよいよ親元を離れてのお泊まりに挑戦です! この2日間の経験を自信に変えて、新たな挑戦を楽しんでほしいと思います。
改めまして、2日間、ありがとうございました!
2024年 夏
花まる学習会 はなび/柴健太
柴健太(しばけんた)/はなび
🌳花まる野外体験公式サイト
https://hanamaruyagai.jp/