教育哲学

第5回|教室は全国各地のキャベツ畑

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8月10日、社会探究講座「日本のすがたを考える 教室はキャベツ畑」をオンラインで行いました(小学3年生対象)。
スクールFC名物講師の狩野崇が、日本の気候や風土を伝えるこの講座のテーマは、身近な食べ物「キャベツ」です。
キャベツが育ちやすい気候は15~20度。
夏でもこの気候を保てるのはキャベツ生産量全国第一位の群馬県嬬恋村だけ。
この特有の気候を活かすことで、嬬恋村では夏にキャベツを大都市に出荷して大きな利益を得ています。
講座の中でこのような知識を学んだあと、日本各地のキャベツ畑をオンラインでつなぎました。
生産量第二位の愛知県田原市、三位の千葉県野田市、五位の神奈川県三浦市と、各地でレポーターが中継します。
次々と映る各地の畑に、キャベツはありません。
当日はどのエリアも35度を超えており、確かにキャベツに適した気温ではありませんでした。
しかし、最後に嬬恋村とつなぐと、見渡す限りの広大な畑に、青々とキャベツが実っています。
オンラインだからこそ全国とつながれる良さがあり、コロナ禍だからこそ、外出気分を味わってもらいたいという願いを込めて、今回の講座を企画しました。
「テキストだけで『群馬県はキャベツの産地で高冷地農業を行っている』と学習しても楽しくないですが、中継でキャベツ畑の映像が映った瞬間、前のめりになっていました。
『学習ってこうだなぁ』と思いました。親も学べて楽しかったです。」
と、親子で社会科見学の気分も味わってもらえたようです。
私はレポーターとして三浦市に行き、農協の方にお話を伺いました。
三浦市のキャベツ畑は、富士山の見える方向にまっすぐ伸びる道路の両脇にあります。
「ここは飛行機っぱらと言って、戦前は飛行場として特攻隊の訓練にも使われたんだ。昔のおじいさんたちはよくその話をしていたんだよ。」
農協の方は、そのように話してくださいました。
道路を見返すと、地平線の先の青空までまっすぐ伸びる道路が、また違う風景として見えます。
現地に行き、土地の人と出会えたからこその発見でした。
講座の後半は、嬬恋村の歴史について深めます。
嬬恋村の広大な畑は、浅間山噴火でできた広い荒れ地を利用していることを学びました。
1783年に起きた噴火は、620人いた村の人口のわずか15%、93人しか生き延びることができなかった大災害です。
噴火の際、村の高台にある観音堂への50段の階段を上れた人だけが助かり、多くの人が命を落としました。
なかには、階段の途中で亡くなった親子もいます。
現地からの中継で、狩野がその階段を一歩一歩上っていくシーンでは、現場の迫力に子どもたちは釘付けになり、息をのんでその姿を見つめていました。

生き残った93人は『妻なき人の妻となり、主なき人の主となり』つまり、生き残った人同士で新しく家庭を作り、村を立て直しました。
これは今の私たちにも教えてくれるものがあるのではないでしょうか。
コロナ禍でも前を向いて進む。
そして、簡単に外出できなくても、お皿の中の野菜一つからでも、興味をもって調べて知っていくと、世界の見え方が変わります。
知ることによって世界を変えていくことができるのです。
コロナでもそうした学びを続けてほしいし、この講座がその役に少しでも立ってくれたらと願います。

スクールFC 伊藤 潤

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