子どもの意識は声かけで変わる!「苦手」を作らない、言葉の魔法
低学年から高学年まで、子どもをもつ親御さんが一度は持つであろう、「苦手な教科」に関する悩み。
「図形って苦手~」
「算数きら~い」
「こんな問題できなーい」
と、子どもが言ったり、
あるいは、テストの点数が悪かった教科に関して、「あなたはやっぱり算数苦手ね」と、親がつい口に出してしまったり・・・。
これらの言葉一つひとつが、子どもの苦手意識を増大させる可能性があります。
裏を返せば、「言葉」ひとつで苦手意識をなくすことも可能だということ。
今回は、学びに対する子どもの苦手意識を克服するコツをご紹介します。
子どもの「苦手」「嫌い」は要注意!
そもそも子どもは、単に苦手ということを表現したいから、「苦手」と言うのではありません。
子どもたちは言い放って、やらなくてもすむ理由づけをしているにすぎないのです。
「苦手だからしょうがないでしょ」
といったような甘えが出てしまっているのです。
なんか面倒くさいなと思って、嫌い嫌いで切って捨てていればラクができるからでしょう。
大人でも、ついそう思ってしまうことがありますよね。
「苦手」という言葉が出た時点でアウト、と思ってください。
子どもの苦手意識は、親の言葉次第
低学年時代からお母さんが
「あなた国語はいいんだけど、図形がね・・・」
と言い続けたり、先生との会話で子どもを前にして
「この子、文章問題がどうしても苦手なんです」
と言ったり・・・。
そうやって苦手だということを刷り込まれた子どもは、
「俺って図形が苦手なんだ」
「私って文章を正しく読むことができないんだ」
と思ってしまいます。
苦手意識は、実はお母さんが植えつけている場合が多いのです。
逆に言えば、母の言葉は神の言葉。子どもの心にマジックをかけることだってできるのです。
「嫌い」という言葉を、聞き逃さない
たとえば、花まる学習会に入会したての小学生(低学年)で、「私、四字熟語きらーい」とつぶやいた女の子がいました。
その瞬間、
「ちょっと待って。今、『四字熟語嫌い』っていう声が聞こえました。先生は30年勉強を教えているけど、○○嫌いって言って、伸びた子は一人もいないんだよ」
と、真剣な表情で子どもたちに伝えます。
すると翌週の授業のとき、その子は「私、四字熟語大好き~」と言っています。
これが教育です。言葉の力、言霊というものは本当にあります。
「好き」と言っていると本当に好きになります。
そもそも、子どもは何でも好きになるようにできているのです。
高学年の「苦手」への対処法
高学年になって「苦手」「嫌い」と言っている場合は、叱るのではなく、
「ある本を読んだんだけど、○○が嫌いとか苦手っていうと、そのことだけで成績が落ちてしまうんだって。データが出ているらしいよ」
と理路整然と言ってあげるのがいいでしょう。
「苦手」という言葉や、そういうものの考え方が、一生響くほどの恐ろしいものなのだということをきちんと伝えるのです。
ここまで理解できたら、あとは成功体験をさせることです。
その子ができるところまで戻って、「僕(私)、できるじゃん!」という経験をすることです。
子どもの意識までも変えてしまうほど、言葉の威力はすさまじいもの。
親の言葉がけひとつで、子どもの「苦手」「嫌い」を、「好き!」に変えることができますよ。
ニガテは克服は意識改革から。まずは「できるかもしれない!」「これなら作れるだろう」と意識したり競い合ったりできる環境を整えましょう。
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