【夏休み相談室③】毎日何かと子どもにイラッとしてしまう!そんなときは…

Q.毎日、何かと子どもにイラッとしてしまうんです!

A. イライラをおさえずに、○○を見つけよう!


苛立ちの原因を探るところから始めましょう

「ただそこに子どもがいるだけでイライラする!」という場合は、お子さんに原因があるのではなく、お母さん自身が、心を安らかに保つことができない何か別の問題を抱えていることがあるのかもしれません。

その問題が明らかであるならば、何かしら解決への一歩を踏み出すこともありでしょうし、もし時間がかかるものであるならば、一度、強引にでもガス抜きの時間をとって新鮮な空気を体の隅々まで送り込んで、再び耐えることも必要です。


お母さんの「苛立ち場面」5つ

多くのお母さんがイライラする場面を、「夏休みお母さんの口癖ランキング」として挙げてみました。

普段どのような場面でイライラしやすいのか、これまでの体験と照らし合わせて考えてみてください。

 
1位「いつまで○○しているの!?」

2位「やることは終わったの!?」

3位「何!その態度は!」

4位「喧嘩ばかりしてるんじゃない!」

番外「暑いから、まとわりつかないで!」

第1位は「いつまで○○しているの!?」ではないでしょうか。

「いつまで」が枕詞になるときは、大体苛立っている時。

そして、苛立つ時はおよそ自分の思い通り、期待通りに事が進まない時ですよね。

お母さんの気持ち、今ならよくわかります。

しかし、子ども心は「えっ、何もないんだから、いつまでもこうしているつもりだったけど」と思っているものです。

そして仕方なく、言われた通りに行動をやめるものの、別に他にやることもない。

何しようかと考え、ボーっと立っているとまた怒られる。

これでは、お母さんのイライラスパイラルを招いてしまいますよね。
 

第2位は、「やることは終わったの!?」

一秒でも長く意味のある時間を過ごさせたいと思うと、のんきにしている子どもに口を出したくなってしまいますよね。

「終わったらこれね。それが終わったら次はこれね……」と、まるでわんこそばのように次から次へと課題を提示してしまうこともあるようです。

一方、子どもは、たとえお母さんに言われたことが終わっていたとしても、疑われていることを敏感に察知します。

私自身も、いまだに甲高い声と共に母の言葉が耳に焼き付いています。

子どもは息が詰まり、お母さんはさらに苛立ちが募る。負のスパイラルに陥ってしまいます。


第3位の「何!その態度は!」は、第2位と連動しているケースが多そうです。

やることが終わったかどうかを聞かれた子どもが「はいはい、やればいいんでしょ!やれば!」と返す。これは、子どもの口癖ランキングの1位でしょう。

こうなると、「何!その態度は!」と返さずにはいられませんよね。


…ここまで書いていると、夏休みはない方がお互いに精神衛生上いいような気がしてきました。


第4位「喧嘩ばかりしてるんじゃない!」と、番外「暑いから、まとわりつかないで!」
は、暑さに起因した苛立ちが、子どもの行動によって増幅しているケース。

普段学校に通っている間は、この時間に子どもの泣き声はしない。それなのに、夏やすみになると毎日のように喧嘩をして、泣き声が聞こえてくる。

忙しさと暑さが相まって……爆発!

ちなみに、番外は三人兄弟だった我が家のエピソード。

みんなして、母にまとわりついていた時によく言われていました。本当にイラッとしていたようです。


イライラするのは当たり前。たまには声を荒げてもOK

夏休みになって子どもと一緒にいる時間が増えると、これらのような、苛立つ時間や怒る時間が、必然的に増えてしまいますよね。

子育てですから、綺麗事だけではうまくいきません。

こういうふうに声をかけたらこう答えてくれるなんていう都合のいいHow toが無いことは、お母さん方ならばよくわかっていらっしゃると思います。

子育てはマニュアルのない世界。

いつでも思い通りにはいきませんから、時には苛立ち、声を荒げたって私はいいと思います。

この年になってわかりましたが、大人だからと、そんなに立派には出来ないものです。


ただし、「怒ってばかり」はNG

普段は優しいけど、怒ると怖い。これは大事です。

しかし、怒ってばかりだと子どもに“怒られ耐性”がついていきます。透かしたり、反抗したり、揚げ足を取ったりする技術を身につけ、あえて益々苛立たせようとするのです。

ある1年生のお母さんから聞いたエピソードをご紹介します。

「昨日、いつものように怒鳴ってたら、うちの子なんて言ったと思います!『お母さんの怒る顔見てると笑けてくるからやめて』ですよ。

うつむいて反省しているから、私の顔見ないのかと思ってたら…そんなこと考えてたなんて!怒る気も失せました」呆れながらも笑っているお母さん。私たちも大笑いです。

しかし、見事な子ども心の代弁者ですね。

確かにその昔、母から叱られているときに、心のどこかで全く違うことを考えていたような気がします。


笑える場面をつくろう

苛立って疲れるより、できれば笑っていたいものです。

「簡単に笑うと言うけれど」と思われるかもしれませんが、これは本当に心がけ一つだと思います。

たとえば、夕食の餃子作りの手伝いをさせてみる。

段取りの悪さには「今の時期はそんなもの」と目を瞑り、子どもたちが作るいびつな形の餃子に注目してみてください。

思わずクスッと笑ったり、子どもと何の形ができたか言い合って、笑い合う場面をつくったりすることができます。

他にも、張り替え予定の障子を一緒に破いたり、水鉄砲で本気の水遊びをし合ったりするのもおすすめです。


「笑うことなんてない」と閉じてしまっていることが一番の問題。

大仰なイベントでなくて大丈夫です。

日常にある些細なことに、ちょっと心を開いてみるだけで、意外と笑えることはあるものです。

「あれもできてほしい、これもしっかりやってほしい」と多くを求めすぎず、子どもなりの一生懸命を見守ることで、苛立っていた子どもの言動を冷静に受け止められるようになっていきますよ。

まずは、お母さんが童心に戻って本気で楽しみ、笑い声をあげてみましょう。


一緒に笑い合うために

向き合えば苛立つ、同じ方を見れば笑える。

苛立ちをなくそうと努力するよりも、苛立ってもいいから笑える場面を見つけようとした方が、ハードルはずっと低いと思いますよ。

「こんなときに苛立ってしまう」というイライラポイントが見つかったら、今後そのような場面に出会ったときに、一緒に笑い合ってみてください。

子どもと同じ目線になったとき、見える世界が変わるはずです。

✿まとめ✿

多少強引でも子どもと一緒に笑える場面をつくりましょう!



【おすすめ書籍】

🌼『60点でも伸びる子、90点なのに伸び悩む子

相澤 樹(あいざわ たつき)

相澤 樹(あいざわ たつき)

1978年千葉県生まれ。 未就学児の体育指導員や、お泊まり保育の現地受け入れスタッフを8年間務めた後、高濱に誘われ2006年花まる学習会に入社。 これまで3歳児から小学校6年生まで、のべ3000人以上の子どもたちを指導。 子どもの行動の背景を見抜いた的確な観察眼と保護者へのサポートに定評がある。 人材育成・社員採用の責任者、神奈川ブロックのブロック長を経て、2016年度に関西ブロック長として大阪に赴任。現在に至る。 講演「あと伸びする子の家庭の習慣」や「健やかに子どもが育つ住まいとは」は全国各地で大好評を博しており、2016年3月には『60点でも伸びる子90点でも伸び悩む子』(あさ出版)を上梓するに至る。

Category

keyword