「優秀な母」でなくていい!?本当の、“理想の母親像”とは?
「ちゃんとしたお母さんでいなくちゃ」
こう思いながら日々奮闘しているお母さんは、きっとたくさんいると思います。
特に、仕事ができる、過去に勉強ができた、など、自身が成績優秀なお母さんであればなおさら、子育てでも「優秀」になろうと張り切ってしまうのではないでしょうか。
しかし頑張りすぎると、それが子どもに対して裏目に出てしまうこともあるのです。
今回は、頑張るお母さんにこそ知ってほしい、母親の子育ての心がまえをご紹介します。
仕事と子育ては、まったくの別物
お医者さんをしているあるお母さんから、一通の手紙をいただきました。
花まるに入会して息子も集中して頑張れるようになり、今ではおおらかなお母さんになれたという感謝のお手紙だったのですが、そこにはお母さんのそれまでの苦悩が赤裸々につづられていました。
2年前、努力をして育ててきたつもりの息子が、1年生になって授業中に行方不明になってしまっていると学校から知らされ、衝撃を受けたとのこと。
勉強以前に息子とどう向き合うかで悩み、きつい言葉を浴びせ、当時は自分をコントロールできないほどになってしまっていたとありました。
優秀で仕事もバリバリこなし、家事と育児とのやりくりも上手にやっているように見えるお母さんでも、子育ては甘くない。
一人の母として子育てに直面してしまえば、「ちゃんと学校でやっているかな」などと次々と心配がこみ上げてきてしまうものなのです。
仕事と違って子育ては思い通りにはいかないですし、「効率よく」「計画した通りに」などという言葉とは無縁の世界です。
「デキる母」だからこそ、陥りがちな落とし穴
自分が成績優秀だったお母さんの場合はとくに、無意識に基準が高くなってしまい、子どもにも自分の基準を当てはめてしまいがちです。
たとえば算数で子どもが立ち止まってしまったときに、
「なんでできないの?」
といったきつい言葉を浴びせてしまい、子どもはどんどん自信を失っていく、ということもよく聞く話です。
逆に勉強が苦手だったお母さんの場合、子どもには得意な子になってほしいと願いつつも、つい、
「さっさと終わらせたら、たくさん遊べるよ」「先にイヤなことは片づけちゃいなさい」
などと言ってしまう。無意識に、学ぶことは面白くないのだというニュアンスがにじみ出てしまうのです。
これを続けると、子どものほうでも「勉強はつまらないものなんだ」「面倒くさいものなんだな」と洗脳されていくことになります。
「優秀な母」よりも、「ほほえむ母」に。
講演会などで私はよく、「優秀な母であるよりも、一緒にいて安心できる穏やかな母・ほほえむ母になるほうが大事」ということを強調しています。
安心でき、ほほえむ母であるためには、共感し、気づいてくれる存在が必要です。
その相手は、夫でも、ママ友でも、実母でも、だれでもかまいません。
「これさえあれば、お母さんが安心できる、すっきりする」というカード(切り札)は、多ければ多いほどいいのです。
「優秀なお母さん」になろうと、頑張りすぎる必要はありません。今日からは少しリラックスして、おおらかな笑顔で、子どもと接してあげてくださいね。
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