「メシが食える大人」になるための力②|イヤなことに向き合う力 :掃除編


前回の『「メシが食える大人」になるための力①|イヤなことに向き合う力:朝編』では、「イヤなこと」に向き合う力をつけてもらうために乗り越えるべき壁の一つ、「朝のカベ」をご紹介しました。

今回は、「掃除のカベ」。

掃除を誰かに任せっきりで「自分は絶対にやらない」「何でやらないといけないんだ」と思ったことはありませんか? 


乗り越えるべきカベ その2「掃除のカベ」

「掃除の壁」の中でも、特に大きな壁となって立ちはだかるのは「トイレ掃除」。

この壁に当たっている人は、

「トイレ掃除なんて汚いしな、イヤだなぁ」

と、思考も行動も止まってしまいます。


「会社のトイレを掃除するなんて、ありえない」

こういう人は、なんとかしてそれを回避しようとするので、すぐに見分けられます。


そんな人は当然のことながら、家のトイレも掃除したことがないのでしょう。

子どもの頃から、家のトイレは母親が掃除するもので、学校のトイレは掃除のおばちゃんがするもので、男性であれば結婚した後は奥さんがするものだからです。

自分でトイレを掃除する必要も理由もなく、掃除した経験がないまま大人になったので、「自分ではない誰かが掃除するもの」という枠組みの中で生きてこられたのです。


トイレ掃除をすると出世する!?

仕事の成功はトイレ掃除から始まるという話、どこかで一度くらいは聞いたことがあると思います

「トイレの神様」という歌が流行ったくらい、トイレ掃除の大切さが言われています。

トイレというのは、考えうる限り最も汚い場所です。

家のトイレはほぼ家族しか使いませんが、仕事場のトイレは不特定多数の人が使います。

家族の排泄物だって片づけたくなにのに、知らない人のものであればなおさら「イヤだな」と思うわけです。

しかし、そのカベを乗り越えて掃除ができるようになると、たいていのことはイヤだなと思わなくなり、直面できるようになります。

むしろすすんで「やります!」と言えるくらいになると、仕事でも「できる領域」が広がって自信がつきます。


イヤなことに直面して乗り越える、毎日のトイレ掃除はこの成功体験を積むことができる大きなチャンスです。


「花まる学習会」でも、トイレ掃除はみんなで交代しながら行っています。

掃除をすることは「イヤなこと」に向き合う訓練にもなっていますが、社員同士の信頼感が生まれるきっかけにもなります。

掃除をする姿は目に見えるので、「あの人もやっているんだから、自分もやろう」と素直に思えるのです。

そういう信頼感は、仕事をするチームメイトとしての信頼感にもつながります。


家のトイレも母・妻任せにしない

信頼関係を作るという意味では、特に既婚の男性は家のトイレも妻に任せっきりにせず、進んでするほうがいいですね。

夫や子がトイレ掃除を進んでやっている家庭の多くは、家族関係が良好です。

汚いものから目をそむけたいのは誰だって同じです。

でも、誰かがそれをやらなくてはなりません。

放っておけば誰かがやってくれると思っている人は、ネガティブなものに対して「えーっ」と言って拒否して生きてこられたから、その延長線なのでしょう。

「その誰か」を妻に押し付けてしまうのでは、信頼されるはずはないのです。

どう考えても、トイレ掃除を妻だけがやらなくてはいけないという理由はありません。


家事は妻の仕事だとか、自分は外で仕事しているんだからとか言ってみると、むなしいだけ。

最も汚い場所の掃除だからこそ、分担することが思いやりであり愛情です。


家でも会社でもトイレ掃除に対して抵抗があるかどうかというのは、見極めの一つになります。

「トイレ掃除ですね、はい、やります」と言える人であれば、仕事をする会社人としてはまず合格ラインです。

もし、「えーっ」と思う自分がいたら、まずは家のトイレ掃除からスタートしてみましょう。


掃除は奥が深いものです。掃除は自分のためにするものでもあり、周りの人のためにするものでもあるのです。

また仕事場で、「会社の輪」を作るためにも、家庭で妻と「夫婦円満な家庭」を築いていくためにも、親子関係をよりよくしていくためにも、「感謝する」ということをことを忘れてはいけません。


「感謝する」「感謝される」。

こんな関係ってなんだか気もちがほっこりとしてきませんか?




≪「メシが食える大人」になるための力シリーズ≫

「メシが食える大人」になるための力①|イヤなことに向き合う力:朝編

「メシが食える大人」になるための力②|イヤなことに向き合う力:掃除編 (本記事)

「メシが食える大人」になるための力③|イヤなことに向き合う力:声 編



【おすすめ書籍】

🌼『一生食いっぱぐれない自信、ありますか? 大人の「メシが食える力」10』

高濱 正伸(たかはま まさのぶ)

高濱 正伸(たかはま まさのぶ)

花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。1995年には、小学校4年生から中学3年生を対象とした進学塾「スクールFC」を設立。チラシなし、口コミだけで、母親たちが場所探しから会員集めまでしてくれる形で広がり、当初20名だった会員数は、23年目で20000人を超す。また、同会が主催する野外体験企画であるサマースクールや雪国スクールは大変好評で、延べ50000人を引率した実績がある。 各地で精力的に行っている、保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。

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