嫌々ではなく楽しめるように!子どもの「お手伝い」を習慣化するコツ

子どもにお手伝いをさせることは、家庭の助けになるだけでなく、子どもにとってもいい影響があるものです。

しかし、”その習慣をどう定着させるか”が悩みどころですよね。

「自分からはやりたがらないんです」

「嫌々やっているだけで…」

というお声を聞くこともしばしば。そこで今回は、小学3年生の男の子の事例をもとに、子どもが自らお手伝いをするようになるコツをご紹介します。


自分からお手伝いをするカギは〝お母さんの2つの姿勢

ある連絡帳でのやりとりで、お母さんがお手伝いについて報告していました。

○○(男の子の名前)も自ら提案したお手伝いカードをつくって、ポイントをためています。毎日、どんなに忙しいときでもお風呂を洗ってくれるので、とても助かっています。ピカピカに磨かれた湯船に入ることができて、毎日幸せです♡

教室長は返信に、その男の子のことを「低学年男子とは思えないほど素直でまっすぐな少年」と書き添えていましたが、私も、いい育て方をしている家庭のイメージがすぐに思い浮かびました。

このお母さんのように「とても助かっている」というメッセージをつねに送ること。

これがとても大事です。


「ありがとう」とねぎらうだけでなく頼りにしているという思いを伝えることで、子どもに責任感の自覚が生まれ、ちょっぴり誇らしい気持ちにもなります。

それが「続けていくモチベーション」にもつながるのです。


また、家族で話し合って「やる」と決めたお手伝いは、多少のことがあっても「当たり前のようにやる」という空気感も必要です。

ちょっと微熱があったくらいではパスさせない。それくらいの姿勢でいいと思います。

簡単に例外を許してしまうと、子どもはそれを手持ちのカードとしてもつようになります。

それが二度、三度と重なり、やがて例外が例外でなくなります。

特に低学年のうちは、例外は許されないという意識をしっかり植えつけておく必要があります。

親御さんが子どもの怠けぐせが気になりはじめたころに、「そんなにやりたくないなら、やらなくていいよ。困るのは自分だからね」と少し脅すようなことを言ったとします。

でも、低学年の子にそんな脅し文句は通用しません。

その言葉が実感できるのは、小学6年生くらいになってからです。


お手伝いをさせるのがうまいお母さんというのは、助かっているという感謝の思いを伝えることと、やるのが当たり前という毅然とした姿勢を崩さないこと、このふたつのツボを心得ている方ではないかと思います。


お手伝いの効用は、子どもの「自立性」「協調性」「思いやり」といった情操面から語られることが多いですが、「知力」や「学習意欲」を育むうえでもよい影響をもたらすもの。

たとえばお風呂掃除ひとつとっても、水のかけ方やスポンジの使い方、洗剤の量とかけるタイミングなどなど、自分なりに工夫できることがたくさんあり、試行錯誤する力をつけることができます。

台所での調理の手伝いでは(よく注意したうえで刃物を使わせれば)集中力を鍛えることになり、キュウリなどの野菜を切るときには空間認識力も働くことになります。

学力の側面支援としても有力なお手伝いは、ぜひ習慣化していきたいものですね。


まとめ

お手伝いを習慣化するのに重要なポイントは、

①助かっているという感謝の思いを伝えること

②やるのが当たり前という毅然とした姿勢を崩さないこと

の二つ。

簡単、と思われた方もいれば、「わかるけれど、現実はなかなか……」と思われた方もいらっしゃるかと思います。

毎日やると決めたことを持続するのは大人でも大変な場合があります。

でも、その現実を変えられる一番の力をもっているのはお母さんです。

まずは無理をせず、できるところから始めてみてくださいね。



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高濱 正伸(たかはま まさのぶ)

高濱 正伸(たかはま まさのぶ)

花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。1995年には、小学校4年生から中学3年生を対象とした進学塾「スクールFC」を設立。チラシなし、口コミだけで、母親たちが場所探しから会員集めまでしてくれる形で広がり、当初20名だった会員数は、23年目で20000人を超す。また、同会が主催する野外体験企画であるサマースクールや雪国スクールは大変好評で、延べ50000人を引率した実績がある。 各地で精力的に行っている、保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。

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