【年長・男の子】Oくんが迷路を”一瞬でゴール”できるようになったワケ
「ぼくね、めいろのてんさいなんだ!」
というOくん。
Oくんは、スタートからゴールまで一瞬で鉛筆を動かし、いつも早業でゴールしている。
それには、ちょっとした秘密がある。
Oくんは、じっと迷路を見つめ、ゴールにつながる道を目で追って探しているのだ。
見つけるまで微動だにせず、迷路上を目で行ったり来たり。
「!」
「みえた!」
その瞬間、パッと笑顔になって鉛筆を動かし、一直線でゴールに向かう。
「ほらね、ぼく、めいろのてんさいだよ~!」
そんなOくんは、ものを数え上げるときでも手を動かさずにじっと見つめ、頭のなかで数えるようになった。
たとえば、さまざまな動物が書かれた絵を見つめ、うさぎだけの数をかぞえる。
じっと見つめて
「わかった! 8ぴきだ!」
そう推理してから、指で「1ぴき、2ひき…」と確かめる。
「ほら~! やったね、やっぱり8ぴき~!」
見ようとしているからこそ、見えるまで集中してやりぬくからこそ、見えてくるもの。
様々な直線・線分の中から必要な補助線を見つけるように、そこに無い線が浮かび上がって見えるように、”見える力”はこういった見ようとする経験によって高まっていく。
Oくんの「○○のてんさい」はこれからもどんどん広がっていきそうだ。
~教室スケッチより~