お父さんから子に伝えてあげたい “現代っ子に不足している遊び”

「汚いからダメっ!」

危機一髪、幼いわが子が口に入れる寸前でゴミをとりあげたお母さん。

かわいいわが子を守るため、子育て中の母親はありとあらゆる汚い物を子どもから遠ざけようとするセンサーが敏感になります。

しかし、それがいつしか過剰になり、泥遊びのような“汚れる遊び”まで遠ざけてしまうようになったら…?

今回は、子どもに伝えていきたい“外で汚れて遊ぶ経験”についてご紹介します。


草の上に座れない子どもたち

海や山などの自然と触れてさまざまな体験を蓄積する「野外体験」では、子どもたちが親元を離れてたくましく成長する姿をみることができます。その中で、最近気になっていることがあります。


野外体験の行き先は雪原や渓流が多く、地面や草の上に直に座ることもしばしば。

そんなときに、「汚い」「汚れる」と言って草の上に座れない子どもが多いのです。

「布団を外に干して、ばい菌がつかないんですか」

と聞いてくる子も…。中には、病的に潔癖症な子もいました。


お母さんが子どもを潔癖症にしている…?

どうしてそのような子どもが増えたのでしょうか?

その理由は「自分の家以外はきれいじゃない」と暗に教わっているからではないでしょうか。

「汚いでしょう」とつり革に触らせない。草の上に座らせない。そういうことが繰り返されると、子どもは、草は汚い、電車は汚い、家以外は全部汚い、と覚えてしまいます。


実際、野外体験に初参加する子どものご両親からは

「トイレは洋式ですか?」

という質問も多いです。和式が使えないとういうよりも、「和式は汚い」と思う心が働くようです。


野菜の収穫をすると話すと、

「その場でその野菜を食べるんですか? ハウス栽培ですか? 野外の畑だと虫とかついていますよね?」

と聞いてきたお母さんもいました。子どもを心配するあまり、徹底的に汚いものを遠ざけようとしてしまっているのです。


お父さんが楽しさを伝えてあげましょう

生きていれば、汚いものを避けることができない場面も多々あります。外に出たら多少汚いところだって歩かないといけませんし、多少の汚さに負けてしまう体力や免疫力では、すぐに病気になって倒れてしまうからです。


こういうときこそ、お父さんの出番です! お父さんが

「草の上をはだしで走れると気持ちいいね」

「泥まんじゅうをつくると楽しいね」

と、汚れる外遊びの楽しさを一緒に体験して教えてあげてください。


お母さんが

「そんな汚いことしないで」

と険しい顔をしても、くじけないで! 子どものためです。


「後から石鹸でしっかり洗えば大丈夫だよ。」

「泥遊びをするときは汚れてもいい服を着ようね。」

手洗いやお洗濯のことまで教えてあげられれば、お母さんも笑顔で見守ってくれるでしょう。


ぜひ、お天気が良い日にチャレンジしてみてください。



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箕浦 健治(みのうら けんじ)

箕浦 健治(みのうら けんじ)

花まる学習会 野外体験部 部長。 別名ファイヤー。「全員無事」のために毎回燃え上り、夏が終われば焦げています。 野外での子どもたちの成長のエピソードや、子どもたちが”1人でできる子”になるコツをたっぷりご紹介します。

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