【年中・男の子】挑戦してこなかったことに手が伸びた瞬間

お母さんが大好きで甘えん坊な年中Rくん。 

入会したばかりのRくんは、教室の前でお母さんと別れるのにかなり時間がかかっていた。 

1ヶ月ほどたったが、教室ではまだほとんど話さない。 

テキストの名前欄には、まだ1度も名前を書いたことがない。

思考実験(ものそのものに触れて実体験を積み重ねる教材)では、ひざの上で手を固く握りしめ、周りの子が作品をつくるのをじっと見ている。 


そんなRが今日も教室にやってきた。

いつものように迎えに行くと、すっとお母さんのもとを離れ、自ら教室に歩いて来た。 いつもと違う表情のRくん。

「今日は、何かが変わる日かも」その姿に感動しながら、それが当たり前のようなふりをしてRくんが机に到着するのを見守る。

私がお母さんのもとへと走りだそうとするRを必死で押さえつけていたのがうそのようだ。


  
授業が始まった。1ヵ月前のRくんとは別人のように、テキストに文字や図形を書くことに積極的になってきている。

そして、思考実験の時間になった。

今回使うのは「アルミホイル」。

子どもたちは思い思いのものをつくりながら、アルミホイルの感触や特徴、変形する面白さを感じていく。

「まるくなったよ!」

「みて!おはながさいたよ」

「けんができた!」

「こんなにちいちゃくつぶれるね」

様々な形をつくって楽しむ子どもたちの声が響き渡る中、いつものように目の前のアルミホイルを見つめるRくん。


すると、Rくんが目の前のアルミホイルに手を伸ばした。

細長い形をつくったり、丸めたり……

まるで今までも思考実験をしてきたかのように自然と手を動かし、アルミホイルで遊ぶRくんの姿がそこにあった。


子どもの成長ややる気に火が付くタイミングは、子どもたち一人ひとり違う。

手を動かして、触って、見て、様々なことを感じ取るステージに立ったR。これからの成長がさらに楽しみだ。

今日は、Rくんの思考実験挑戦記念日。


~教室スケッチより~

花まる教室長

花まる教室長

日々、現場で子どもたちと向き合い、寄り添い続けている教室長たち。「勉強って、楽しいな!」の伝道師であり、お母さんと子どもたちとの橋渡しのような存在。子どもたちを見ているからこそ語れる「事例」をたっぷりご紹介します。

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