ドリルだけでは身につかない。これからの時代を生き抜くのに必要な力とは?

お母さんのお悩みにお答えします!

Q. やはり勉強ができる子にするには、ドリルをたくさんやらせるのがいいのでしょうか?


A. ドリルでは身につかない力があります。

今まで私たちが取り組んできた勉強には「答え」があり、早く答えを出す人が尊ばれました。しかし、今は、すべてコンピューターが答えを見てけてくれる時代。そんな今、どういった人材が求められ、どのような力が必要なのか。今回は、子どもたちが小学生のうちに伸ばすべき力についてご紹介します。


必要なのは「見える力」と「詰める力」

小学生のうちに身につけさせたい力の一つに、図形のセンスや空間の裏側が見えるか(空間認識力)といった「見える力」があります。これはドリル漬けの勉強ばかりしていた子には、なかなか身につかない力。

大学入試も就職試験も、基本的に「見える力(イメージ力)」のある子、要するに地頭がいい子を見抜きたいと思って行われています。

見える力のある子の特徴は、図形の問題などで「ここに5個同じ図形があるから、そのうちの1個を説明すればできる。そのあとで5倍すればいいんだ」というように必要な条件を狭めていく考え方ができるということ。必要な図形だけがピタッと見えてしまうのです。

そしてもう一つが、「詰める力(集中力)」です。「ここまでは決まり」を繰り返して、最後に詰め切ったところにある答えにたどり着くためには、論理的に考え抜く「詰める力」が必要。この2つの力を持っている”地頭のいい子”が、現代社会で求められている人材です。


地頭のよさを育てる一番良い状態は「好き」であること

見える力、詰める力の有無は、センスのあるなしではありません。こういった力をもっている子は、ただただ、考えることや見つけることが「好き」なのです。

実は、これが一番大事なこと。「好き」な子にとっては、たとえば書いていない補助線が光って見えるものなのです。

たとえば、子どもを後ろ向きのまま連れてきて、お母さんを含めた女性を横一列に並べて「振り向いてお母さんを見つけたら指さしてみて」と言ったとします。

パッと振り向いた子どもは、「ここ」って、すぐにお母さんを指さしますよ。

なぜなら、大好きなお母さんが光って見えるからです。これは特別な力ではなく、ごく普通の能力です。

これは大事な線だなと思ったら、補助線が浮いて見える。何でも「好き」にさせることが大切なのです。


これからの「答えのない時代」に必要なのは、コンピューターがやってくれるような瞬時に答えを出すことではありません。それよりも、人間にしかできないもの――編集力や企画力、発想力こそが求められます。

答えのない時代を生き抜くカギとなる力は、「考えることが大好き!」な気持ちで磨かれます。小学生の今こそ、単純な計算問題の繰り返しではなく、明確な答えのないものや空間認識力を問われる問題について没頭して考え抜く経験を。

そこに楽しみを見いだしたとき、子どもたちはどんどん力を伸ばしていきますよ。


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高濱 正伸(たかはま まさのぶ)

高濱 正伸(たかはま まさのぶ)

花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。1995年には、小学校4年生から中学3年生を対象とした進学塾「スクールFC」を設立。チラシなし、口コミだけで、母親たちが場所探しから会員集めまでしてくれる形で広がり、当初20名だった会員数は、23年目で20000人を超す。また、同会が主催する野外体験企画であるサマースクールや雪国スクールは大変好評で、延べ50000人を引率した実績がある。 各地で精力的に行っている、保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。

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