一人っ子は度胸がない?たくましい子が育つ「旅のススメ」

目の前で始まったお友達のきょうだいげんか。それを見て、一人っ子のわが子は圧倒されるばかり…。

と思ったのもつかの間、あっという間にきょうだいは仲直りし、再び遊び始めたではありませんか! 


そういえば、わが家ではこんなふうに争いの経験をする機会がない…。

一人っ子だと、集団の中でたくましく生きていけないのでは?

そんな不安を抱えるお母さんに贈る、とっておきの方法があります!


小学1年生・I君がたくましく成長した例

花まる学習会では野外体験を重視し、毎年夏にサマースクールを行っています。

親元を離れて自然の中で子どもたちだけで過ごさせることの意義は、語り尽くせないほど大きいものがあります。

不思議なもので、お母さんがいないと子どもは成長するのです。

小学校1年生で一人っ子のI君は、サマースクールの行きのバスで「ママ!ママ!」と泣き叫んでいました。

見送るお母さんも泣いています。こちらはまるで人さらいのような気持ちでしたが、バスは出発。

その様子を見てもらい泣きしたバスガイドさんが「つらかったね、ママと別れて」と語りかけたとき、I君の返事はこうでした。


「全然! ママはああすれば喜ぶんだよ」


これは何も、I君がタフだという話ではありません。

バスに乗ったあと、たくさんの友達を前にして、I君は精いっぱいやせがまんをしたのです。

「ママがいなくてさびしい」などと言ったら笑われてしまうからです。

この「やせがまん」こそ、親元を離れた冒険がもたらすもの。

演じている「強い自分」に引っ張られて、いつの間にか本当に強くなれるのです。


将来のために今、〝もまれる経験〟をさせよう

一人っ子の場合はとくに親の目が行き届きすぎてしまうので、圧倒的にもめごとの経験が不足しています。

それには補うには、子どもだけで、そして異学年のなかで、外遊びをたくさんして寝泊まりする経験をさせましょう。

やせがまんしたり、競い合ったりする経験をたっぷり積むことができます。

ゴールは「社会にでてどれだけメシを食っていけるか」です。

そのために今、どれだけつらい思いを克服する経験を積むことができるかが大事。どんどん「もまれてこい!」と、子どもを外に出しましょう。

そうはいっても、目の前でわが子が困っていたら手を差し伸べてしまうのが親というもの。だからこそ、物理的に親元を離れる経験が必要なのです。


最後に

旅立つわが子を見送るお母さんは、不安や寂しさでいっぱいだと思います。

しかし、お母さんの愛情を一身に受けてきた一人っ子は、ちょっとのことではへこたれない強さももっているはずです。


お母さんにとっても、大人だけの時間をつくる貴重なチャンス。

子どもから離れることで、お母さん自身もリフレッシュしてすがすがしい気持ちで子どもに接することができます。

ぜひ、お子さんを信じて送り出してあげてください。お母さんが手を離すことで、子どもはたくましく成長していきますよ。



【おすすめ書籍】

🌼『伸び続ける子が育つお母さんの習慣

高濱 正伸(たかはま まさのぶ)

高濱 正伸(たかはま まさのぶ)

花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。1995年には、小学校4年生から中学3年生を対象とした進学塾「スクールFC」を設立。チラシなし、口コミだけで、母親たちが場所探しから会員集めまでしてくれる形で広がり、当初20名だった会員数は、23年目で20000人を超す。また、同会が主催する野外体験企画であるサマースクールや雪国スクールは大変好評で、延べ50000人を引率した実績がある。 各地で精力的に行っている、保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。

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