【5年生・男の子】小さな研究者

「あ~~かゆいかゆい~」

体中をポリポリとかきながらやってきたのは5年生のYくん。 見ると、手や足など洋服から出ている部分に、無数の“カに刺され”が。

 

「どうしたの!?」

話を聞くと、

 

「今日さ、カがたくさんいる公園で、ずっとカの観察してたんだよ~!」

「全部で30か所もさされてる!!」

と、どこか誇らしげ。

 

彼は虫でも動物でも魚でも、生き物のことなら何でも知っている“生き物博士”。家ではずっと図鑑を眺めていて、気になったらすぐに本やネットで調べたり実験したりするのだという。

 

お母さんも、

「もう、私もなにを説明してくれているんだかさっぱりで!(笑) まあ思うままに研究してくれたらいいかな、と思っているんです。家も生き物だらけなんですよ~!」

と笑う。

 

今日はYくんにとって“カの研究日”だったのだろう。そのことを作文にも書いていた。

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『カのかんさつ』

 今日公園でカのかんさつをした。手の血をすっているカをずっと見ていた。ずっと見ていると、カが血をすいながらおしりの部分をつんつんとはだにつけていた。これは、カがオスのカをさそうためのフェロモンを出す行動だと思う。

 オスは花のみつをすうので、血をすっているカはメスだ。だから、メスのカがおしりをつんつんしているのは、フェロモンをだしているのだとすぐにわかった。

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「いいかゆさだな~」

「いや~、でも、やっぱりかゆい!!」

そう言って、ポリポリ体をかきながら書き進めていくYくん。

 

観察するためなら自分の体のことはいとわない。意地というか、博士魂というか…。もっとも本人はただただ熱中しているだけで、そんな意識もないのだろうが。

 

Y博士は、こちらから何かをたずねると何でも答えてくれる。

例えば、話題になっていたメガマウス。

「あれね~、すっごくめずらしいんだよ~。深海に住んでるから、人間でも行けるような深さのところまで来ちゃうと、圧が違いすぎて死んじゃうんだよね~。肺が気圧でつぶれちゃってさ…」

その場にいたテーブルの先生・子どもたち一同、

「へぇ~~!!」

 

その他にも、生き物の生態にとどまらず○○細胞だとか化学反応だとか、大学レベルなのでは?と思うような知識も頭の中に入っている。毎回授業後に次から次へといろいろな話を聞かせてくれるのだが、それがとても面白いのだ。何を聞いても返ってくるその引き出しの多さには、本当に驚かされる。

 

授業後の“Yの生き物講座”はこれからも続いていくだろう。

 

~教室スケッチより~

花まる教室長

花まる教室長

日々、現場で子どもたちと向き合い、寄り添い続けている教室長たち。「勉強って、楽しいな!」の伝道師であり、お母さんと子どもたちとの橋渡しのような存在。子どもたちを見ているからこそ語れる「事例」をたっぷりご紹介します。

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