【年中・男の子】お母さんには見せない涙

【今日の花まるっ子】教室での子どもたち

授業が終わったあと、年中クラスのNが泣いていた。

聞くと、お母さんが迎えに来ないから。


その日は、突然の夕立に見舞われ、お迎えが遅くなる家庭がいくつかあった。

Nのお母さんも夕立の影響を受けていた。

でも、Nにとっては「お母さんが来ない」という事実が悲しい。

涙が止まらない。


次の授業がもう始まるところだったので、とりあえずNと一緒に廊下に出る。

外はものすごい雨。

ガラス戸に張りついて外の様子を見ている。

「お母さんね、今この雨の中、Nを迎えに来ているんだよ。待ってようね。」


エレベータの前で待っていようかと言うと、

「ここがいい」と言って、ガラス戸に張りついたまま。

じゃあ特急電車の一番前に座らせてあげようと伝えて、

廊下にある椅子を動かしガラス戸の前に。


「さぁどうぞ、Nだけの特等席だよ。」


椅子に座ったN。

少し表情が和らいできた。

今がチャンスと思い、手に持っているものについて聞いてみた。

風船。特別授業で、風船を使って遊んだ日だったのだ。

ポーンポーンってやって遊んだの?と聞くと、頷く。

「いいなぁ、先生もそれやって遊びたい。一緒に遊ぼうよ。」


その後は、お母さんが来るまで風船でバレーボール。

大きな声を出して楽しんでいた。


お母さんが来ると、何もなかったかのようにカバンを持って帰ろうとするN。

もちろん、Nが泣いていたことはお母さんには伝えていない。


~教室スケッチより~

花まる教室長

花まる教室長

日々、現場で子どもたちと向き合い、寄り添い続けている教室長たち。「勉強って、楽しいな!」の伝道師であり、お母さんと子どもたちとの橋渡しのような存在。子どもたちを見ているからこそ語れる「事例」をたっぷりご紹介します。

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